現在の公式ピアノ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 04:49 UTC 版)
「ショパン国際ピアノコンクール」の記事における「現在の公式ピアノ」の解説
ハンブルク・スタインウェイD-274 - 1927年第1回から最新の2021年第18回まで公式ピアノとして継続して採用。「スタインウェイD-274#アーティストの優先傾向 – 地理的起源と個別の楽器」も参照 ヤマハ CFX - 1985年第11回で前モデル『CF3』が初採用。現行のCFXは2010年第16回の直前に発売され、以後最新の2021年第18回まで継続して採用。詳細は「ヤマハ#ピアノ」を参照 シゲル・カワイ SK-EX - ヤマハと共に1985年第11回で前モデル『EX』が初採用。その後2015年から『SK-EX』として継続採用。詳細は「河合楽器製作所#グランドピアノ」を参照 ファツィオリ F278 - 2010年第16回から最新の2021年第18回まで継続して採用。詳細は「ファツィオリ#関連項目」を参照 最新の2021年第18回のコンクール規定によると、公式ピアノは運営側から指定するのではなく、メーカー側からコンクール組織に応募し、審査され、決定される。一流のコンサート・ホールや世界で最も重要なピアノ・コンクールに少なくとも10年間存在し、他の人や団体の権利を侵害していないブランドの楽器は、本コンクールでの使用を許可されることが可能。本選で最も支持の高いスタインウェイ、ヤマハ以外のブランドについては、コンクール組織によって承認されるピアノの総数は3台までに制限されている。これは、開催会場の収容能力における制限による。 2021年第18回では、演奏者に15分間ピアノを選択する時間が与えられた。一次予選では、スタインウェイを64人が選び、9人がヤマハ、ファツィオリは8人、6人がシゲル・カワイを選んだ。 近年、著名な国際コンクールにおいてファツィオリを選定するピアニストが増えていることも度々報道されているが、本コンクールでは長年慣れ親しんだハンブルク・スタインウェイの支持率が高い。スタインウェイ製ピアノを所有するピアニストに一生スタインウェイ以外のピアノを使用しないと約束させる『スタインウェイ・アーティスト・プログラム』がある関係とも言えるが、本コンクールに限れば保守的な出場者がいまだに多い状況と評することもできる。ニューヨーク・スタインウェイは選択できないため、アメリカのピアニストは本コンクールに限ってはハンブルク・スタインウェイを使用することになる。 2010年第16回では、本選に残った8人のうち、4人がヤマハCFXを使用した。ヤマハ選択者が初めて優勝した。ファツィオリを選択したダニール・トリフォノフが第3位に入賞した。 詳細は「スタインウェイ・アンド・サンズ#スタインウェイ・アーティスト」および「ファツィオリ#評価」を参照 2021年第18回では、初めてファツィオリ選択者が優勝した。 未だにシゲル・カワイ選択者の優勝者は現れていない。
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