現在のグルカ兵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 00:31 UTC 版)
以上の歴史からイギリスやイギリス連邦諸国との繋がりが深い。イギリス陸軍にはグルカ兵からなるグルカ旅団があり、2005年現在、イギリス軍に従軍しているグルカ兵は約3,600人である。イギリスのグルカ兵の人数は大戦期には11万2000人を数えたが、香港返還後の時点では3400人となった。非常に勇猛なことで知られフォークランド紛争など、イギリスが関わる戦争や紛争地域への派兵で先遣隊として派遣されることが多い。現在においてもイギリスからの信頼は非常に厚く、2004年には、イギリスのブレア首相によって、イギリス軍で勤務したグルカ兵は、完全なイギリスの市民権を付与されるようになった。 またインドには2000年時点で10万人のグルカ兵が在籍する(ゴルカ連隊(英語版))。独立当初の協定では12大隊3万人であり、ネパール人士官が指揮するということであったが、協定を無視した増員を繰り返し、またインド人部隊の中に投入したり、準軍隊への配置もしている。しかしながら、インドとの関係からこのことに対し明確な態度を取ることは困難である。 シンガポール警察でも2000人のグルカ部隊が存在し、要人警護などに就いている。1949年に組織され、初代大統領リー・クアンユーも「民族間紛争の暴動鎮圧のため、民族的に中立な彼らを登用した」と回顧録に記している その他、イギリス連邦諸国に駐屯しているほか、マレーシア軍、アメリカ海軍にも雇用されている。また、非同盟政策をとるネパールは、国連のPKO要員として受け入れられることも多い。2014年1月末時点で人口2700万人の小国ながら4692人を派遣し、これは世界で7番目の規模である。 一方で冷戦の終結により、イギリス軍の部隊縮小計画で若いまま退役したグルカ兵が、シエラレオネ内戦などの紛争で傭兵として参加していることが問題になったという(後述の特集番組の報道)。
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