特急「あかつき」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 08:52 UTC 版)
釜山桟橋 - 京城(京釜線)。朝鮮総督府鉄道で唯一の特別急行列車。1936年(昭和11年)12月に運行を開始する。途中停車駅は大邱・大田の2駅のみ。釜山桟橋 - 京城間を上り・下りともに6時間45分で結んだ(1937年10月時点)。「あかつき」専用の軽量客車が充当され、密閉式の展望台を持つ一等展望車、二等車、三等車、冷房付き食堂車、手荷物郵便車が連結されていた。昼行列車であったため、客車はすべて座席車である。釜山桟橋駅では関釜連絡船の夜行便に接続した。東京 - 下関間で急行7列車を利用し、関釜連絡船の夜行便を介して「あかつき」に乗り継ぐルートは東京から京城までの最速経路であった(純粋な所要時間を比べると特急「富士」→関釜連絡船昼行便→急行「ひかり」と乗り継ぐ方が速いが、急行「ひかり」が京城に停車するのは深夜なのでこの乗り継ぎ経路は現実的ではない)。戦況の悪化に伴い「あかつき」は1943年(昭和18年)11月に廃止され、「あかつき」の専用客車は釜山 - 京城間に新設された急行列車に転用された。 現在、ソウル郊外・義王の鉄道博物館に保存・展示されている密閉式展望車が「あかつき」に連結されていた一等展望車「ラテンイ1」であるという説が存在するが、ラテンイ1の設計図と展示車両の寸法などが食い違っているという情報もあり、定かではない。
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