燃料の種類による長所と短所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 23:33 UTC 版)
「ポータブルストーブ」の記事における「燃料の種類による長所と短所」の解説
燃焼種別長所短所ホワイトガソリン 熱出力が高い。溢れた燃料は直ぐに蒸発する。 機器のプレヒートが必要である。溢れた燃料が引火すると火災の危険がある。やや高価である。実店舗の場合、取扱がアウトドア専門店やホームセンターに限られ、入手性が良くない。 灯油(ケロシン) 熱出力が高い。世界的に広く流通している。非常に安価である。 煤煙の発生量が多い。プレヒートに別途アルコールが必要である場合が多い。 ブタン(キャンピングガス) 容易に高い熱出力を得られる。プレヒートが不要である。(容器・機器が劣化していない限り)燃料が漏れる事もない。容器の密閉性が極めて高く、長期保存に適している。 ホワイトガソリンに比べると熱出力が低い。容器の廃棄が課題となる(鉄ボンベなので持ち帰らねばならない)。世界的に見ると燃料コストが高い部類に該当する。寒冷な環境では性能が発揮できない。入手性に難がある場合がある。 液化石油ガス(プロパンガス) ブタンと比べて熱出力が大きいブタンに比べ寒冷地での性能も高い。ガスを再充填する事で同じ容器が再利用できる。 高圧力の為に容器の小型化には限度があり、可搬性が低い。燃料コストが高い。容器の廃棄が課題となる。 アルコール(スピリッツ) 燃焼音が静かである。煤煙の発生が無く非常にクリーンである。プレヒート不要(又は極めて短い)で即座に使用できる。アルコールの種類にもよるが治療用、飲用などへの転用が容易。 熱出力が低く、必然的に調理時間も長くなってしまう。炎の色が見辛く、日中の使用には注意が必要。転用が可能な純アルコールを利用すると酒税が発生するためコストが極めて高くなる。燃料用アルコールを利用したとしても他と比較してもコストが高い。コスト削減を目的として燃料用アルコールを選択した場合、他用途への転用も難しく燃料のみの運搬に多大なスペースが必要となり、重量を含め運用上の問題が発生する。 固形燃料 燃焼音が静かである。プレヒート不要で即座に使用できる。製品によるが、非常に小型で携帯性が高い場合が多く、バックアップ用に採用される場合がある。 総合的な熱出力は低い。必然的に調理時間も長くなってしまう。製品によっては煤煙が多い場合がある。総じてコストが高く、入手性も悪い。 薪(木) 比較的熱出力は大きい。自然界に豊富に存在する。 野山でなければ入手が難しく、私有地内では入手を巡り係争となる可能性もある。生乾きの場合着火が困難な事がある。煤煙が多く燃え残りがゴミとなりやすい。適切な機材を用いなければ熱出力を有効に利用できない。 自動車用ガソリン 熱出力はホワイトガソリンに準ずる。安価である。世界中何処でも入手できる。 煤の発生が多く、臭いも強い。揮発性が非常に高い。精密な機器の場合には詰まりなどの重大な故障が発生する可能性がある。有鉛ガソリンの場合、煤煙で鉛中毒を起こす可能性がある。(日本国内の場合)入手がやや煩雑。
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