無限不可能性ドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 09:27 UTC 版)
「銀河ヒッチハイク・ガイド」の記事における「無限不可能性ドライブ」の解説
宇宙船「黄金の心」号は「無限不可能性ドライブ(Infinite Improbability Drive)」を実装した最初の宇宙船である。「無限不可能性ドライブ」とは、その名の通り不可能に近い偶然を一時的に可能にしてしまう装置で、この船は「全ての場所に同時に存在する」不可能を一時的に可能にしてワープを行うことで航行する。その原理上、無限不可能性ドライブを使用中の耐不可能性化されていない船内では、古代の思想の山脈、路上でげろを吐く事象の大渦巻、六等分され猥褻なダンスを踊るサウスエンド、『ハムレット』の台本を完成させた無限の数のサルなどといった通常あり得ないものが出現する。 最初に作られた無限不可能性生成機は、強力なブラウン運動発生機となる入れたての熱いお茶、お茶の中に懸吊される原子ベクトル記録機、バンブルウィーニイ第五十七番亜中間子頭脳の論理回路からなる有限不可能性生成機に、「無限不可能性生成機の製作は不可能である」ということの不可能性の数値を入力したものだった。「黄金の心」号に搭載されている無限不可能性ドライブの駆動原理の鍵となるのは、クリキット人を封印した5つのアイテムのうちの一つ「黄金の横木」である。 第1巻『銀河ヒッチハイク・ガイド』で、宇宙に放りだされたアーサーとフォードが「黄金の心」号に「運よく」救出されたのは、このとき「黄金の心」号が無限不可能性ドライブを行っている最中だったからである。無限不可能性ドライブがアーサーとフォードが宇宙へ放り出された時に「偶然」船がそこを通りかかることという不可能に近いこと(『銀河ヒッチハイク・ガイド』によると、発生する確率は2の276709乗分の1だという)を可能にしたのである。
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