演奏スタイル、録音活動など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 09:41 UTC 版)
「ワンダ・ランドフスカ」の記事における「演奏スタイル、録音活動など」の解説
ランドフスカの演奏スタイルは、現代のチェンバロ奏者のそれと比べると現在の観点では幾分古めかしさを感じる部分があるが、それでもチェンバロの裾野を広げた先駆者の演奏として決して無視できないものがある。また、マヌエル・デ・ファリャやフランシス・プーランクによって新たに作曲されたチェンバロ作品の演奏でも知られる。ピアニストとしても決して技術や表現が劣ることはなく、モーツァルトのピアノ協奏曲のためにカデンツァも何曲か作曲している。 実演では時々派手なアクションを披露していたという。それをたまたま見ていたアルトゥーロ・トスカニーニはランドフスカの演奏自体は高く評価したもののそのアクションを嫌い、ランドフスカから共演の申し込みがあったときには「魅惑的なマダム、共演なんて大それたことを言わず、幸せに生きてください」と丁重に共演を断ったエピソードもある。アルトゥル・ニキシュからはピアノでのバッハの演奏について高く評価されたといわれる一方、チェンバロを使用したことに対して激しく批判されたといわれている。 以前もバッハの鍵盤楽器用音楽をピアノで弾くべきでないという風潮はあったが、彼女はこれを強く支持した。その影響は決して小さいものではなく、彼女がアメリカに渡ってからは、若いピアニストがバッハをピアノで弾くことは時代遅れでありほとんどタブーと見做されることになったという。その風潮はグレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲」により消え去り、以降はバッハの曲をピアノで演奏することは当然のこととなった。 録音は主に戦前の分はEMI、戦後はRCAを中心に残している。
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