演奏スタイルとエルマン・トーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 01:52 UTC 版)
「ミッシャ・エルマン」の記事における「演奏スタイルとエルマン・トーン」の解説
エルマンはハイフェッツの静かなアクションとは対照的な、派手に動く弾き方をしていたと伝えられる。また、エルマンの奏でる「粘っこく、重厚でヴィオラやチェロの響きを髣髴とさせる」音色は俗に「エルマン・トーン」とも呼称されているが、一説にはこの呼称は野村あらえびすが命名したものだと言われ、海外ではエルマンの音色についてあまり熱心には言及していないと言われている。そのあらえびす自身、『名曲決定盤』の中で「エルマン・トーン」を堪能するには機械式吹込みでも電気録音でもダメだという趣旨の発言をしている。音色に関してはアウアー(生前にSPレコードを1枚のみ残している)と似ているとも言われている。 機械録音時代から死の前年である1966年まで、長く録音活動も続けたエルマンのレコードの中で聴くに値するのはモノラル録音時代までとされており、ステレオ録音時代に残した録音は、難しいところではテンポを極端に落とすなど技術的な衰えが甚だしく、いくつかの小品の録音以外で聴く事はお勧めできないものが多いようだが、アラム・ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲など比較的新しいレパートリーも録音している。
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