海軍・空軍における陣形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 10:19 UTC 版)
伝統的に海軍は海戦においては単横陣と単縦陣に展開して戦闘を行っていた。これは一列に並ぶことで艦隊の指揮統制を簡略にするだけではなく、各艦艇の火力の使用を相互に妨げないための陣形であった。正面の敵に対して攻撃を行う場合、単横陣で前進した後に90度回頭して単縦陣になることで全ての艦艇の火砲を目標に志向させ、優位に立つことが可能である。これは丁字戦法(crossing the T)と呼ばれる陣形転換であり、実践された事例として普墺戦争でのリッサ海戦、日露戦争での日本海海戦、太平洋戦争でのスリガオ海峡海戦などを挙げることができる。ただし、ミサイルによる海上戦闘ではこのような砲戦を想定した艦隊運動を行うことはない。第二次世界大戦からは航空母艦や戦闘指揮艦を護衛するために艦艇が輪形陣を形成し、航空機による攻撃を効率的に排除する上で有効な対空砲火陣形、また対潜警戒陣形として実践されており、このような艦艇の配置が現代の海戦術の問題となっている。 空軍の航空作戦においては航空管制の下で多数の航空機を管理することで、航空事故の発生を防いでいる。それと同時に航空機を陣形として配置することも行われており、第二次世界大戦ではアメリカ陸軍の航空隊では爆撃機の安全を確保するために方陣に展開していた。現在でも航空戦においていくつかの陣形は重要な陣形で在り続けている。戦闘機は対航空戦で相互に援護できるように編隊飛行を行う。これは複数の航空機が一定の間隔と位置関係を保つ飛行であり、状況や作戦に応じて間隔や位置を変化させることで、索敵や機動を容易にすることができる。 海戦術ガレー船時代の海戦戦術 帆船時代の海戦戦術 蒸気船時代の海戦戦術
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