海象状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 07:31 UTC 版)
「福島第一原子力発電所」の記事における「海象状況」の解説
『月刊 土木技術』の記事によれば、東電が実施した取水設備、港湾設備等の土木工事の開始にあたって、1964年12月の用地取得・現地調査事務所開設と同時に地質調査、海象調査を開始し、1966年12月の防波堤築造までの2年程実施したとなっているが、「調査期間が短期間であるため防波堤の設計に役立つ十分な資料をとることはできなかった」とも記されている。 当時、発電所の立地点では継続的な潮位観測を実施しておらず小名浜港のデータ(O.P. = Onahama peil 小名浜港工事基準面)が参考にされたが、その観測結果(1951年〜1961年)は次のようになっており、こうした情報を元に防波堤の設計などが実施された。 高極潮位:O.P+3.122m(チリ地震津波) 塑望平均満潮位:O.P+1.411m 平均潮位:O.P+0.828m 塑望平均干潮位:O.P+0.091m 低極潮位:O.P-1.918m(チリ地震津波) 波向は次のようになっており、汀線に直角な東方向が多い傾向であった。 冬期:東北東方向が卓越 春期〜夏期:東〜東南東方向が卓越 秋期:東方向が卓越 近隣他港のデータを主に参考としたとは言え、本地点での調査自体も実施されている。波浪観測は1965年2月より開始され、波高は水圧式波高計、波向はトランシットによる目視観測を実施している。
※この「海象状況」の解説は、「福島第一原子力発電所」の解説の一部です。
「海象状況」を含む「福島第一原子力発電所」の記事については、「福島第一原子力発電所」の概要を参照ください。
- 海象状況のページへのリンク