河原者とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 言葉 > > 河原者の意味・解説 

かわら‐もの〔かはら‐〕【河原者】

読み方:かわらもの

中世非課税地を求めて河原住みつき、卑賤視された労働雑芸能などに従事した人々

河原乞食(こじき)


河原者

読み方:カワラモノ(kawaramono)

中世以降牛馬人間死体処理井戸掘り清掃造園雑芸能などに従事していた者。

別名 河原乞食川原役者


河原者

読み方:かわらもの

  1. 歌舞伎役者をいふ。歌舞伎芝居はもと河原始めた故にかく卑めていふ。古今夷曲集に「よせ太鼓日はてれつく打ちいづる波の音まで河原ものかな」とある。
  2. 歌舞伎役者のこと。歌舞伎芝居はもと河原始めた故にかく卑めていふ。古今夷曲集に「よせ太鼓日はてれつく打ちいづる波の音まで河原ものかな」とある。
  3. 歌舞伎役者のこと。
  4. 歌舞伎役者。昔芝居河原興り役者を「河原者」と称した。〔俗〕

分類 俗語、俗/一般

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

河原者

読み方:カワラモノ(kawaramono)

作者 山崎俊夫

初出 大正7年

ジャンル 小説


河原者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/08 14:53 UTC 版)

河原者(かわらもの)は、中世日本の代表的な被差別民の一種である。河原乞食、河原人とも呼ばれる。

河原者の活動

平安時代の『左経記長和5年(1016年)正月2日の記述から、当時、死んだ牛の皮革を剥ぐ「河原人」がいたことが知られる。これが史料上の初出である。

曹洞宗所伝の『河原根本之切紙』には須菩提輪廻してとなり、その淫水が石榴花にふりかかって、そこから生まれたのが河原者の先祖であると記されている。河原者の出自由来を人間にあらざる動植物に求め、それ故に形は人間であっても人間とは見なされないという根拠を示している[1]

室町時代に入ると河原者の多様な活動が記録に表れるようになる。彼らの生業は屠畜皮革加工で、河原やその周辺に居住していたため河原者と呼ばれた。当時は屠畜業者と皮革業者は未分化であった。河原に居住した理由は、河原が無税だったからという説と、皮革加工には大量の水が必要だからだという説がある。それ以外にも、河原者は井戸掘り、芸能役者、歌舞伎役者:中世にはない)、行商造園業などにも従事していた。

河原者の中には田畑を所有し、農耕を行った例もある。

善阿弥

河原者の中で最も著名なのが、室町幕府の8代将軍足利義政に仕えた庭師善阿弥で、銀閣寺の庭園は彼の子と孫による作品である。その他、京都の中世以降の石庭の多くは河原者(御庭者)の作である。

河原者のその後

近世初頭、豊臣政権や徳川幕府によって固定的な被差別身分が編成された際に、河原者はその中に組み込まれたと言われる。

現代語の用法

現代語の「河原乞食」は、俳優などの芸能人が自らを嘲る呼称や、芸能人を蔑む呼称となっている。東野圭吾の小説『手紙』でも、中卒の兄(肉体労働者・犯罪者)を持っている主人公(小説版のミュージシャン、映画版のお笑い芸人)が富裕層から差別される場面が重点的に描かれており、芸能人が差別や軽侮の対象であることが暗示的に描写されている。

論争

中世の被差別民は一般的に非人と称されたが、河原者がその中に含まれるかどうかについて、論争が行われている。

近年、中世の河原者の居住地と、近世の被差別民の居住地が重なる例が京都や奈良を中心に報告され、部落の起源論争の大きな焦点となっている。これを理由に、部落の中世起源説を支持する人々もいる。

脚注

  1. ^ 石川力山「中世曹洞宗切紙の分類試論(4) ‐曹洞宗における差別切紙発生の由来について‐」『駒澤大学佛教学部論集』第15巻、駒澤大学仏教学部、1984年10月、152頁、CRID 1050845763162824320ISSN 0389990X 
    石川力山「中世曹洞宗切紙の分類試論(11) ‐追善・葬送供養関係を中心として(補)‐」『駒澤大學佛教學部研究紀要』第46巻、駒澤大学、1988年3月、128頁、 CRID 1050001338231948288ISSN 04523628 

関連項目




河原者と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「河原者」の関連用語

河原者のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



河原者のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
皓星社皓星社
Copyright (C) 2025 株式会社皓星社 All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの河原者 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS