水鳥の羽音についてとは? わかりやすく解説

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水鳥の羽音について

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 04:10 UTC 版)

富士川の戦い」の記事における「水鳥の羽音について」の解説

平氏撤退に関しては以下のような逸話が有名である。その夜武田信義部隊平家後背を衝かんと富士川浅瀬に馬を乗り入れる。それに富士沼水鳥反応し大群一斉に飛び立った『吾妻鏡』には「その羽音ひとえに軍勢如く」とある。これに驚いた平家方は大混乱陥った『平家物語』『源平盛衰記』はその狼狽振り詳しく描いており、兵たちは弓矢甲冑諸道具忘れて逃げまどい、他人の馬にまたがる者、つないだままの馬に乗ってぐるぐる回る者、集められていた遊女たちは哀れにも馬に踏み潰されたとの記載がある。事実どのようなものであったかは不明ではあるが、平家軍に多少混乱があったものと推察される。 平家方は恐慌状態に陥った自軍混乱収拾できず、忠清は撤退進言した。総大将維盛もこれに同意し平家方は総崩れになって逃げ出した遠江国まで退却するが、軍勢立て直すことができず、全軍散り散りになり、維盛が京へ逃げ戻った時にはわずか10になっていた。 水鳥のエピソードは、太平の世で戦に不慣れとなっていた平家軟弱さを示すものとして知られるが、軍記物語『平家物語』『源平盛衰記』はもちろん、『吾妻鏡』記述誇張ないしは虚構で、水鳥の羽音敵襲誤認したではなく水鳥の羽音で敵の夜襲察知し迎撃準備ができていなかったので撤退したという見方もある。また、戦力差を考慮して水鳥の羽音とは関係なく撤退決めていたとの見方もある。 この水鳥の羽音に関する本の異同を一覧にすると以下のようになる『源平盛衰記』日付なし、平家軍は水鳥の羽音驚き慌てて逃げ去る『平家物語』10月23日平家軍は水鳥の羽音驚き慌てて逃げ去る。 『山槐記』…10月19日平家軍は水鳥の羽音驚き、自ら陣営火を放って撤退した『吾妻鏡』10月20日平家諸将包囲されるのを恐れていたところに水鳥の羽音がしたので撤退した。 『玉葉』…10月18日羽音記述はない。開戦前平家数百騎の兵が源氏逃亡したため平家撤退をした。 『吉記』…日付不明羽音記述はない。敵の軍勢が多いのをみて撤退した撤退時に敵からの放火疑われる火災起こり、それにより混乱があった。 なお、『玉葉』のみ源氏総指揮官を武田信義としている。また、吉記』は開戦前官軍に対して使者送られたが使者送った元が頼朝武田不明としている。

※この「水鳥の羽音について」の解説は、「富士川の戦い」の解説の一部です。
「水鳥の羽音について」を含む「富士川の戦い」の記事については、「富士川の戦い」の概要を参照ください。

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