標準データモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/03/08 11:13 UTC 版)
標準データモデル(Standard Data Model)とは、ある業界で広く利用され、競合他社間でもある程度共有されているデータモデルを意味する。標準データモデルはデータベース業者やオペレーティングシステム業者が定義することが多く、そのため目的に適しているかどうかに関わらずデフォルトで適用される。
利用に際しては、標準データモデルはソフトウェアアーキテクチャを制限する傾向が大きく、例えば標準データモデルで区別されていないデータの区別ができないなどの問題が発生することがある。ただし、データウェアハウスを構築してデータ収集方法を変える労力をかければ不可能ではない。
顧客情報の取り扱いやジャストインタイム生産システムなどの厳格な標準に対応するため、銀行、保険、製薬、自動車などの業界ではより効率的な標準データモデルが開発されてきた。
それらはデータベース管理の関係モデルを使っていることが多いが、製造業や政府が指定した場合などは階層型データモデルが使われることもある。例えば、ドイツのDIN規格では後者のモデルが指定されているものがある。経営コンサルタント業界も標準データモデルをよく使い、紋切り型のソリューションを顧客に提供している場合があり、そのカスタマイズには数年の期間と多大な出費を要することもある。
最も複雑なデータモデルとしては軍用のものが知られている。例えばNATOは厳密な標準に従った機器やデータベースを調達基準としている。しかし、これはNATO以外とは関係ないものであり、これを一般的な商用ソフトウェアの標準データモデルと同列に論じるのは適切ではない。
IDカード関連の標準データモデルは最近注目されている分野である。空港、公共交通機関、病院といったところでのセキュリティに関わる標準データモデルの策定が急がれている。生体認証などの個人データを地域経済圏全体(例えば、北米自由貿易協定や欧州連合)で標準化しようとする動きもこれに関連している。これに関しては、プライバシー侵害への懸念が巻き起こっている。
外部リンク
- 建築用語の「意味ネットワーク辞書」構築とその応用 東京大学 柴崎研究室
- 金融情報技術の国際標準化について 日本銀行 金融研究所
- SC 37(Biometrics/生体認証技術)総会報告 瀬戸洋一(首都大学東京)、情報処理学会 情報規格調査会のサイト内
標準データ・モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/27 00:51 UTC 版)
データから真の意味を得るため、我々はまた、データが記述する世界のモデルを定式化し、それに合意したに違いない。我々はそこでこれがモデルの2つの異なる種類と実際に係わることを理解する: 情報モデルと呼ばれる、データとそれを記述する実世界の物理的及び概念的オブジェクト間の静的な関連、及び 機能的モデルと呼ばれる、そのオブジェクト自身の動的な特徴から派生される、データの利用と変更のためのルール。 製造と物品フローのためデータ交換するこれらのモデルの意味は、空軍の統合化されたコンピュータ支援製造(ICAM)プロジェクトの早期に認識され、そしてIDEFの公式なモデリング・プロジェクトへの機運を高めた。 IDEFは、公式な機能モデリングアプローチ(IDEF0)と情報モデリング言語(IDEF1)の仕様を作成した。 さらに最近の製品データ交換のための標準 (STEP)に関係した、米国における『プロダクト・データ交換仕様(PDES)』プロジェクトと、ヨーロッパ経済圏におけるコンピュータ統合製造オープン・システム仕組(英語版) [ISO87]プロジェクトは、有用なデータ共有がそのデータ記述コンテキストの公式な意味的データモデル(英語版)なしで不可能であるとの考え方をそっくりそのまま受け容れた。 それらそれぞれの努力のスペクトル内で、これらプロジェクトのそれぞれは、製造されるオブジェクト、物品及びプロダクトの特徴のため、及び製造と組立プロセスのための、情報モデルの完全な備えを持つ。それぞれはまた、製品ライフサイクルの様々なフェーズの詳細な機能モデルへの約束をも持つ。これら最近の努力すべての目的は、製品設計、製造、配送、及び支援などの多くの局面での情報の交換を標準化することである。
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