梧竹堂書話とは? わかりやすく解説

梧竹堂書話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 13:37 UTC 版)

日本の書論」の記事における「梧竹堂書話」の解説

梧竹堂書話(ごちくどうしょわ、1931年中林梧竹)は、海老塚四郎兵衛(『書聖梧竹と書鑑賞』の著者)と梅園方竹(宮内省書家)が中林梧竹書論編集し昭和6年1931年)に出版したもの。梧竹は晩年書道観の集大成として書論まとめて出版しようとしていたらしく、明治43年1910年、梧竹84歳)の頃には100冊の原稿がほぼ完成していた。しかし、刊行待たず逝去しその後その原稿行方不明となり、これとは別に発見された数冊の原稿本書である。よって文章配列体系的ではないが梧竹の人生観芸術観立脚した論説であり、書論ではあるが人生教訓ともなり得る内容となっている。本書冒頭総序として、「凡そ書に法無きものは、もとより論ずるに足らざるなり。法ありて法に囿せらるるものも、また未だならざるなり。有法よりして無法に帰し、法なくして法あるは、いわゆる神にして化するもの、これを上となす。」とある。これは、書法大切だがそれにとらわれてはいけない。作意書法の目立つうちはま本物ではない、との論旨であり、この境地は書の理想であり名人芸について述べたのであるまた、筆意を漢魏に取り筆法隋唐取り、これに帯ばしむるに晋人の品致を以てし、これに加うるに日本武士の気象を以てす。これ吾が家の書則なり。」とあり、さらに、「古人を奴する者は少なく古人に奴せらるる者は多し能く古人を奴するに至って則ち書もまた不朽の盛事なり。」とある。古典手本にするにしても一生古人模倣終わってならない。奴書を警戒し個性豊かな書作が必要であると強調している。

※この「梧竹堂書話」の解説は、「日本の書論」の解説の一部です。
「梧竹堂書話」を含む「日本の書論」の記事については、「日本の書論」の概要を参照ください。

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