桃源瑞仙とは? わかりやすく解説

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とうげん‐ずいせん〔タウゲン‐〕【桃源瑞仙】

読み方:とうげんずいせん

[1430〜1489]室町中期臨済宗の僧。五山文学者。近江(おうみ)の人。号は蕉竹庵など。京都相国寺住した。著に「百衲襖」「史記抄」「三体詩抄」などの抄物がある。


桃源瑞仙

読み方とうげん

室町時代臨済宗の僧。相国寺八十世。近江生。号に蕉了・蕉・亦庵・卍庵等。相国寺明遠俊哲のもとで得度、その法を嗣ぐ。同寺に於て横川景三景徐周麟らと交流、また南禅寺牧中梵祐・天龍寺竺雲等連に就いて『易抄』『史記『漢書』等を修めた応仁の乱避けて近江永源寺移り古典講読専念、のち相国寺に昇住。著に『史記抄』『百衲襖』『蕉稿』等がある。延徳元年(1489)寂、60才。

桃源瑞仙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/08 04:19 UTC 版)

桃源瑞仙(とうげんずいせん、1430年 - 1489年[1][2])は、室町時代臨済宗[1]相国寺住持[1]五山文学[1]。『史記』の注釈書『史記抄』(史記桃源抄)、『易経』の注釈書『百衲襖』(ひゃくのうおう)など漢籍抄物で知られる[1]

「桃源」は道号、「瑞仙」は法諱[2]に「蕉雨」「卍庵」「竹庵」「春雨庵」など[1]

生涯

永享2年(1430年)6月17日近江市村(現滋賀県愛荘町[3])の下級武士の子として生まれる[2]永源寺派の慈雲庵で出家僧童となったのち、嘉吉文安年間に相国寺勝定院で剃髪[2]易学竺雲等連瑞渓周鳳に、『史記』を竺雲等連・綿谷周瓞・牧中梵祐に、『漢書』を竺雲等連に、『礼記』を一条兼良清原業忠に学び、雲章一慶の『勅修百丈清規』講義も受ける[2]

応仁元年(1467年)に応仁の乱が起こると、横川景三と慈雲庵に避難する[2]。のち横川・景徐周麟と永源寺に移住し小倉実澄の厚遇を受け、易学や『史記』の講義・著述を始める[2]

応仁の乱後、文明13年(1481年)に等持寺住持となる[2]。文明18年(1486年)相国寺の住持となり、夢窓疎石をまつる開山塔崇寿院の塔主を兼帯する[2]。一ヶ月後に相国寺住持を退き崇寿院に帰るが、長享2年(1488年)足利義政逆修十三回忌を修した後、延徳元年(1489年)相国寺に四ヶ月再住[2]。同年10月28日、60歳で示寂[2]

著作・学問

『史記抄(史記桃源抄)』『百衲襖』『三体詩抄』『蕉雨余滴』『勅修百丈清規雲桃抄(雲桃抄)』などの著作(抄物)が伝わる。その著作は日本文学日本語学日本史学・中国史学・中国哲学など諸分野の学者に研究されている[4][5]

博士家儒者とも交流があった[6]。『雲桃抄』は岐陽方秀門下の雲章一慶朱子学受容についての資料になっている[6]

関連文献

脚注

  1. ^ a b c d e f 桃源瑞仙』 - コトバンク
  2. ^ a b c d e f g h i j k 葉貫磨哉 著「桃源瑞仙」、今泉淑夫 編『日本仏教史辞典』吉川弘文館、1999年、754f頁。ISBN 9784642013345 
  3. ^ いろはカルテ/きいろ【人物】|愛荘町”. www.town.aisho.shiga.jp. 2023年12月30日閲覧。
  4. ^ 陳路「中世五山禪林における朱子學の受容―桃源瑞仙の『史記抄』を中心に」『日本中國學會報』第74号、日本中国学会、2022年http://nippon-chugoku-gakkai.org/?p=420#74  CRID 1520857202737378432。162;174頁。
  5. ^ KAKEN — 研究課題をさがす | 桃源瑞仙”. kaken.nii.ac.jp. 2023年12月30日閲覧。
  6. ^ a b 土田健次郎『江戸の朱子学』筑摩書房〈筑摩選書〉、2014年。 ISBN 978-4480015907 49頁。



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