東日本大震災電力不足問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 04:31 UTC 版)
東日本大震災の発生を受けて日本野球機構は、セントラル・リーグは観客や選手の安全確保を最優先した上で予定通り3月25日に、パシフィック・リーグは予定を変更し4月12日に開幕すると発表したが、可能な限り東京電力・東北電力管内以外の地域で開催し、管内での夜間の開催は厳に慎むよう文部科学省から要請 があったため、セ・リーグは見直し・検討した結果、3月29日開幕予定となる。ナイトゲームは4月5日から開始予定となった。 しかし、3月29日開幕について文部科学省から再考を求められ、予想以上の世論の反発があったため、4月12日の開幕となった。 この問題に対して、セ・リーグは延期する理由が無いと話した中日、親会社の損失が大きいという理由のヤクルト、できるところでやめるのは得策ではないと考えた阪神、野球人として責務を果たしたい話す巨人や日程的に無理とした広島 と、セ・リーグの中では横浜だけが当初から3月25日開幕に反対していた。 巨人は最後まで可能な限り通常通りに開幕するという方針だったが、文部科学省の要請や世論(3月17日のフジテレビすぽるとの視聴者アンケートコーナーである、SPORT Q&Aの「セ・リーグの開幕は・・・」という質問に対し、94%が延期すべきと答えた)に促された形で、ヤクルト、阪神、中日 が延期反対派から賛成派へ移行したこともあり、巨人が折れる形となった。 選手会は当初から一貫してパ・リーグとの同時開幕を望んでおり、同時開幕が受け入れられなかった場合でのストライキやボイコットをちらつかせたが、この要望が受け入れられなかったとしても、ストライキは起こさないと後日発表した。 この東日本大震災による日程見直しで当初の3月25日から4月12日の開幕に変更されたことで、セ・リーグは巨人、阪神、横浜、パ・リーグは日本ハム、ロッテ、オリックスがそれぞれ開幕主催権を得た。但し、巨人は東京ドームではなく元々から地方遠征で予定していた宇部市野球場で開幕(巨人してはフランチャイズ制を導入した1952年以降としては初の地方球場での開幕戦)。パ・リーグは本来は2009年のBクラスでこの年はビジター開幕のはずだった西武、ロッテ、オリックスが主催権を得ることになっていたが、西武が西武ドームの構造上の問題で4月中の開催を返上したため、当時組まれていた日本ハム戦の主催権を入れ替える処置を取った。 このあくる年の2012年は、セ・リーグは慣例の通り2010年度の上位順位球団の主催だったが、パ・リーグは本来2011年に開幕主催をすべきであった2009年の上位順位球団がそのままスライドして主催した。以後パ・リーグは3年前の順位を参考として開幕戦主催を決めるようになった。
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