期外線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:37 UTC 版)
第四期線までは、各期毎に一つの纏ったプロジェクトであったのに対し、第四期線以後は、その時の輸送需要に応じて補足していくことになり、それらの路線を一括して期外線という。 そして、この期外線にも、日中戦争に突入する1937年(昭和12年)までに開業した19路線のみを指す狭義の解釈と、戦中・戦後を通じて開業した6路線を含む計25路線の広義の解釈とがあり、ここでいう期外線とは、後者の広義の期外線である。 この期外線の中には、大阪市の施策である「市営モンロー主義」に基づき、南海鉄道上町線の一部区間であった天王寺 - 公園東門間を「強制的に」買収し、大阪市営化した天王寺阿倍野線。市電同士を立体交差させ、玉川三丁目から野田阪神前まで軌道を敷いた野田線。湊町駅前から賑橋までの間を流れていた水路(難波新川)を挟んだ九条高津線の複々線化路線である九条高津連絡線。大阪港から天保桟橋経由湯、三条通四丁目までの単線ループ線であった築港北海岸通線。陸軍第四師団が置かれた大阪城からの陸軍の出動に配慮して軌道を道路の片側へ寄せて建設された城南線。地権者からの土地の提供を受けて都島本通から大阪市域外である守口まで軌道を敷いた都島守口線。戦時体制化の下、軌道事業を管轄する監督官庁である内務省、及び運輸通信省、並びに阪堺電鉄阪堺線が走っていた大阪府道29号大阪臨海線を管理する大阪府からの要請を受けた大阪市が「軌道法第17条」を発動し、阪堺電鉄を強制的に買収し、大阪市営化した阪堺線などが含まれている。 大阪市によって敷設された路線(駅名は、すべて開業時のもの)野田線(玉川三丁目 - 野田阪神電車前間) 九条高津連絡線(湊町停車場前 - 新川間) 鶴町線(小林町 - 大運橋通間) 築港北海岸通線(築港桟橋 - 三条通四丁目間) 谷町寝屋川線(谷町三丁目 - 偕行社前間) 上本町下味原町線(上本町六丁目 - 下味原町間) 東野田沢上江町線(東野田九丁目 - 都島車庫前間) 梅田空心町線(阪急電車前 - 扇橋間) 三軒家新千歳町線(三軒家 - 新千歳町間) 堂島大橋線(堂島大橋 - 福島西通間) 大手前上本町線(馬場町 - 上本町二丁目間) 城南線(馬場町 - 森之宮東之町間) 鶴橋線(下味原町 - 今里終点間) 長柄橋筋線(天神橋筋六丁目 - 長柄橋間) 天王寺大道線(天王寺西門前 - 寺田町間) 都島守口線(沢上江町二丁目 - 守口町間) 土佐堀南岸線(川口町 - 淀屋橋間) 玉造森之宮線(玉造 - 森之宮東之町間) 玉造今里線(玉造 - 大今里間) 百済線(寺田町 - 百済) 天満今福線(空心町二丁目 - 東野田間) 森之宮緑橋線(森之宮東之町 - 緑橋間) 私鉄買収路線(駅名は、すべて開業時のもの)天王寺阿倍野線(天王寺西門前 - 阿倍野橋間) 阪堺線(芦原橋 - 湊ノ浜間)
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