朝賀とは? わかりやすく解説

ちょう‐が〔テウ‐〕【朝賀】


朝賀

読み方:チョウガ(chouga)

元日天皇大極殿百官の賀をうける儀式

別名 朝拝拝賀


朝賀

読み方:チョウガ(chouga)

正月元日朝廷天皇群臣祝賀受けられ儀礼

季節 新年

分類 人事


朝賀

読み方
朝賀あさか
朝賀あさが
朝賀あさよし
朝賀ともが

朝賀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/24 16:25 UTC 版)

朝賀(ちょうが)とは、律令制において毎年元日の朝に天皇大極殿において皇太子以下の文武百官の拝賀を受ける行事。朝拝(ちょうはい/みかどをがみ)とも。なお、天皇に直接拝礼するのが不可能な地方では国衙において国司郡司らを率いて政庁にて天皇を遥拝した後に、国司が郡司以下の拝礼を受けた。

杜佑が編纂した『通典』によれば、高祖が初めて朝賀儀を行ったとされている。日本では大化2年(646年)に行われたのが最初[1](『日本書紀』)とされている。日本における元日の概念は中国からが伝わって以後に成立したと考えられている。ただし、それ以前より1年のサイクルは存在したと推測され、その始まりに際して何らかの儀礼が存在し、中国の朝賀儀と日本古来の年始の行事が組み合わさったのが日本における朝賀の形態であったと考えられている(平安時代初期に中国風に全面的に切り替えられるまで天皇を4度拝み1度拍手を行った作法は伝統的儀礼の名残と考えられている)。大化以後律令国家形成の過程の中で定例化され、元日には天皇と所属する氏の氏上以外に対する拝礼は禁止されるようになった(養老儀制令では、家政機関の本主も拝礼容認の対象とされる)。『続日本紀大宝元年(701年)条には朝賀の細かい様子が描かれており、この頃に儀礼としてのスタイルが確立したとみられている。元日の天皇は朝から四方拝・供御薬・朝賀の順で儀式をこなし、平安時代に作成された『貞観儀式』(巻6「元正朝賀儀」)では天皇が辰一刻(午前7時頃)に内裏から朝堂院(八省院)内にある大極殿に参入することになっていた。庭上の装飾品は大宝元年から、大納言以上の礼服着用は大宝2年から開始され、さらに平安時代初期に拍手を再拝に中国風に改めたため、即位式とほぼ同一の設営・礼服・式次第で行われるようになった。また、朝賀の後には元日節会が開かれたほか、2日には皇后や皇太子が朝賀を受ける中宮朝賀や東宮朝賀が行われる場合もあった。村上天皇以後、朝廷の公事が夜に行われるようになる(夜儀化)と朝賀も次第に行われなくなり、村上天皇の天慶10年(天暦元年/947年)の朝賀は天皇が大極殿に入ったのは巳三刻(午前10時頃)であり(『九暦』)、一条天皇正暦4年(993年)に行われた朝賀では、天皇が卯の刻(午前6時頃)に大極殿に入ったにもかかわらず、参加者の遅刻によって大幅に開始が遅れた(『権記[注釈 1])。正暦4年を最後として朝賀は行われなくなり、略式の小朝拝をもって朝賀の代わりとするようになった。

出典

  1. ^ 「年中行事事典」p486 1958年(昭和33年)5月23日初版発行 西角井正慶編 東京堂出版

注釈

  1. ^ 記者の藤原行成が大極殿に入ったのは、巳の刻(=巳三刻、午前10時ごろ)のことであったが、同様の参加者が複数いたとみられている(上島、2010年、299p)。

参考文献

  • 倉林正次「朝賀」(『国史大辞典 9』(吉川弘文館、1988年) ISBN 978-4-642-00509-8
  • 大隅清陽「朝賀」(『日本史大事典 4』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13104-8
  • 加茂正典「朝賀」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7
  • 上島享「大規模造営の時代」(初出:鈴木博之 他編『中世的空間と儀礼』(東京大学出版会、2006年) ISBN 978-4-13-065203-2/改稿所収:上島『日本中世社会の形成と王権』(名古屋大学出版会、2010年) ISBN 978-4-8158-0635-4

朝賀(ちょうが)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 17:24 UTC 版)

彩雲国物語の用語」の記事における「朝賀(ちょうが)」の解説

新年行事。各家の代表、各州府の高官貴陽来て、王に挨拶をする。七家で新しく当主立った場合、朝賀に出て初め公に認められる水面下では外交など行われる

※この「朝賀(ちょうが)」の解説は、「彩雲国物語の用語」の解説の一部です。
「朝賀(ちょうが)」を含む「彩雲国物語の用語」の記事については、「彩雲国物語の用語」の概要を参照ください。

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