望遠鏡の特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 06:13 UTC 版)
「イエベス40m電波望遠鏡」の記事における「望遠鏡の特性」の解説
主鏡口径 40m 副鏡口径 3.28m 光学系 ナスミス・カセグレン 架台 経緯台方式 焦点面 主焦点およびナスミス焦点 F/D 7.9 開口能率 70%@7mm、50%@3mm 指向制度 3.7秒角 (風速10 m/s以下) 鏡面精度 150マイクロメートル 総重量 400トン イエベス40m電波望遠鏡の架台、水平方向に回転する土台の上に仰角方向に回転する軸が載せられた、経緯台方式である。水平方向は360度回転が可能である。 前述のようにこの望遠鏡はナスミス・カセグレン式で、放物面の主鏡と双曲面の副鏡で構成され、さらにビームガイドを介して約11m下に位置する望遠鏡構造内まで電波を導く。ナスミス焦点の前には平面の第三鏡が設置されており、望遠鏡がどの方向を向いても電波は同じ位置に集光される。ナスミス焦点では受信機の位置を固定することができるため、受信機に電波を導く光学装置を大幅に簡素化することができるとともに、受信機を小型化しなくてもよいなどの利点がある。 副鏡は、望遠鏡が向きを変える際に重力によって変形し焦点がずれることを防ぐために、軸方向に移動させることができる。また、中空構造になっているので、主鏡パネルの表面精度を測定するためのホログラフィー受信機を設置することができる。 望遠鏡の設計にはホモロガス変形法を活用している。最大風速15m/sでの運用が可能で、最大風速50m/sでも構造的なダメージを受けることなく運用することができる。鏡面精度は最低でも150マイクロメートル、最高で75マイクロメートルを達成することができる。鏡面全体でこのレベルの精度を達成するため、個々のパネルは60マイクロメートルの精度を満たす必要がある。鏡面精度150マイクロメートルでルーズ条件のλ/16を適用すると、125GHzまでの観測が可能となる。また、75マイクロメートルが達成された場合には、上限周波数は250GHzとなる。
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