望遠鏡の接眼レンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 06:05 UTC 版)
望遠鏡の接眼レンズには種別を表すアルファベットによる略号と焦点距離がmm単位で記載されている。この他にカタログにしばしば記載される接眼レンズのスペック値としては見掛け視界とアイレリーフがある。 接眼レンズの種別によって性能(見え味)が異なる。広視界用接眼レンズは各社から独自の形式のものが発売されている。 望遠鏡本体と接眼レンズの焦点距離の組み合わせにより、倍率が変化する。倍率は対物レンズ又は主鏡の焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割ったものである。接眼レンズの焦点距離が短いほど高倍率が得られる。焦点距離の短い接眼レンズを使えばいくらでも倍率を上げることはできる。しかし鏡筒内に入っていく光の量は変わっていないため、倍率を上げるほど像は暗くなる。また分解能は望遠鏡の口径で決まるので、倍率を上げても細かいところが見えてくるわけではない。したがって、いたずらに倍率を上げても暗くぼやけるだけで意味はない。口径の小さい望遠鏡では口径をcmで表した値の15-20倍程度が実用になる限界とされている。 大多数の接眼レンズは、各社共通の取り付けサイズになっている。その差し込み部の直径により24.5mmサイズ(ツァイスサイズ、ドイツサイズ、日本サイズともいう)と31.7mmサイズ(アメリカンサイズ、1.25インチサイズ、1¼インチサイズともいう)、2インチサイズ(50.8mm、これもアメリカンサイズと呼ぶことがある)の区別がある(他に36.4mmねじ込み式や50.8mmねじ込み式という物や、メーカー独自のサイズがある)。過去は24.5mm、現在では31.7mmサイズと2インチサイズが主流である。
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