服装・個人装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 00:46 UTC 版)
日本海軍空挺部隊は、一般の陸戦隊と異なる特別の戦闘服を着用した。「第一〇〇一実験」中に横須賀軍需部が中心になって開発されたもので、物資の携行に便利なように多数のポケットを設けるとともに、落下傘の作動に支障が無いようボタンなどの突起物を無くしていた。軍靴は「降下靴」と称する専用のゴム底の半長靴を履いた。鉄帽も縁につばの無い専用品である。 落下傘は、初期の実験では搭乗員(偵察員)用を流用し、実戦では藤倉航空工業が開発・生産した一式落下傘を用いた。一式落下傘の総重量は10kgで、4.0秒で開傘、降下速度5.2m/s(体重75kgの場合)の性能だった。主傘の色は白色だが、横三特では識別用に独自の着色を施している。1943年春には、主傘下部から徐々に展開が始まるように改良して開傘時の衝撃を弱めた、一式落下傘特型が開発されている。なお、初期の訓練中に正常に作動しない事故が起きたため、1941年10月には予備の応急落下傘を訓練時には胸に追加するようになった。 携行品は、以下のようなものである。武器類は別梱包を原則とした。 拳銃 - 士官・特務士官・准士官だけでなく、下士官・兵ら全員が携行する。上衣ポケット。 手榴弾 - 数個。上衣ポケット。 ナイフ - ズボンポケット。 小円匙 携帯口糧 - 防腐剤入りの握り飯4食分、携行糧食1日分、鰹節など。飲料水は、ゴム製の筒型の袋をソーセージの一種のように連結したものに詰め、歯で破って飲んだ。この飲料容器は着地時のクッションの効果もあった。 二号救急嚢 - 包帯、三角巾、ヨードチンキなど。ウイスキー小瓶1本も含む。
※この「服装・個人装備」の解説は、「日本海軍空挺部隊」の解説の一部です。
「服装・個人装備」を含む「日本海軍空挺部隊」の記事については、「日本海軍空挺部隊」の概要を参照ください。
- 服装・個人装備のページへのリンク