服装の乱れの判断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 05:04 UTC 版)
また、学校側がどこまでを「乱れ」とみなすのかは、その学校の校則の指導方針や伝統などにも左右されるため、各校で異なる。旧制高校において伝統だった弊衣破帽は、制服や制帽に対する物理的な破壊や汚損をともなうものであったが、これが「乱れ」として生活指導の対象となることはなかった。現代でも、長きにわたり装用してメッキが剥がれた・七宝やエナメルの欠けた襟章、黄ばんできたセーラー服の白線などを、学校生活の象徴として愛着と誇りを見出す心理は存在する。その場合、襟章や白線を新品に取り替えるようにという生活指導は、通常行われない。 学校内においても、各教師ごとにどこまでを乱れと判断するか対応の違いもある。生徒間において不均衡な指導が行われることもある。真面目な生徒には寛容に、反抗的な生徒には厳格にという対応がある一方で、過度に逸脱的な生徒には軽微な服装の乱れを指摘していてもキリがないため、黙認されることもある。さらに、後述のように、生徒の工夫と服装の乱れとのあいだに区別が引きにくい場合もある。 もっとも、そのような学校内部における「乱れ」の程度の認識が、一般性を持たない場合もある。たとえば、詰襟にプラスチック製の襟カラーを装着させることを厳しく指導する学校もあるが、逆に、カラーが苦痛になるとしてこれを強制しないと生徒や保護者に明示している学校や、カラーを装着しないことを公式の方針にした学校もある。 服装が「乱れ」ていると判断するためには、基準となる服装が制定されている必要がある。その基準がない私服校や大学では、法に直接抵触しない限り服装が問題となる事はない。
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