有名な失敗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:24 UTC 版)
彼が発表した説には大きな過ちのある説も多かったが、近代科学の発生初期の人物のため、そのような過ちはあって当然だという指摘もある。同時代のケプラーや若干後のニュートンなども同じような失敗があった。ここでは主なものを挙げる。 ケプラーの法則が発表されても「すべての天体は完全な円を描いて運動する」と主張し続け、「楕円運動などをするわけがない」というようなケプラーを暗に批判する文も書いている。その意味では、ガリレオはアリストテレス的な考えにまだ縛られていた時代の人物であった。ケプラーの『ルドルフ表』が発表され、楕円軌道に基づいて惑星の位置予報がされる時代になっても撤回しなかった。 地動説の証拠として潮汐を挙げた。実際には月と太陽の重力が原因であり、ガリレオの時代の科学ではまだ説明ができない現象であった。ガリレオ自身は潮汐こそが地動説のもっとも重要な証拠だと考えていたふしがあるが、この主張は当時分かっていた科学的事実にも整合せず、最初から誤っていたものであった。もしガリレオの説が正しければ、満潮は日に1度しか起きないはずであるが、実際には通常約2回起きる。ガリレオは2度あるように見えるのは、地形などがもたらすもので例外的なものだと主張した。 光速の測定を試みた。遠く離れた2地点で、aがランプのカバーを外し、aのランプが明るくなったのを見たbもランプのカバーを外し、aが自分がランプのカバーを外してから、bのランプが明るくなるまでの時間を計測するというものである。当然ながら光速が速すぎて失敗した。
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