最終間氷期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 16:40 UTC 版)
1つの最終間氷期を気候変動によってさらに細かく分けた亜氷期(寒冷期)と亜間氷期(温暖期)との推移を示す。年代はBP。プレボレアルの開始である1万300年前BP以降は、地質時代における完新世で、それ以前は更新世に属する。 これは,もともと、ヨーロッパの層序学における花粉分布の特徴から推定された気候の時代区分である。そのため、ヨーロッパの気候の変化を基準にしていて、世界的な気候の傾向を表していない部分もあるが、世界的傾向が認められる部分もある。また、この数千年単位の変動周期の中にもさらに変動があり、極端な例ではヤンガードライアス末期には10年間で8℃という急激な気温上昇(氷床コアによる推定)があった。 年代名称気候の特徴2万年前-1万5千年前最終氷期最盛期Last Glacial Maximum ヴュルム氷期(最終氷期)晩期の最も寒冷化した時代。 1万5千年前-1万2,500年前オールデストドリアスOldest Dryas 最終間氷期のはじまり。 1万2,500年前-1万2,000年前ベーリングBølling oscillation 1万2,000年前-1万1,800年前オールダードリアスOlder Dryas 1万1,800年前-1万800年前アレレードAllerød oscillation 1万800年前-1万300年前ヤンガードリアスYounger Dryas 数十年間で気温が急低下・急上昇したと推定される。ヨーロッパを中心に北半球では顕著だったが、南半球では先行して寒冷化が起こるというズレがあった。 1万300年前-9,700年前プレボレアルPreboreal 9,700年前-7,500年前ボレアルBoreal 8,200年前に大規模な寒冷化が始まって400年間続いた。現在[いつ?]よりも2-3℃気温が低かったと推定されている。 7,500年前-5,000年前アトランティックAtlantic 完新世の気候最温暖期(ヒプシサーマル)で、現在よりも世界平均で2-3℃暖かかった。 5,000年前-2,500年前サブボレアルSubboreal ネオグラシエーションと呼ばれる氷河の前進が世界的に起こった寒冷期。 2,500年前-現在サブアトランティックSubatlantic 温暖期。
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