曺奉岩の逮捕と政党登録取消
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 07:00 UTC 版)
「進歩党事件」の記事における「曺奉岩の逮捕と政党登録取消」の解説
1958年1月11日夜、警察は進歩党委員長曺奉岩、副委員長朴己出、金達鎬、幹事長尹吉重など党幹部10名余を国家保安法違反容疑で逮捕した。そして同年2月20日、陸軍特務部隊は、北朝鮮のスパイである梁明山が曺奉岩として接触して彼に北朝鮮共産党(朝鮮労働党)の政治資金を渡したと発表。2月25日には進歩党が北朝鮮の主張と同じ南北統一総選挙の実施を主張していることや、北朝鮮スパイとの接触などを理由に政党登録が政府によって取り消され、5月に予定されていた第四代国会議員総選挙を目前にして進歩党は非合法化された。 進歩党登録取消理由(政府公報室長発表) 進歩党は、大韓民国と国連の立場を無視した北朝鮮集団とソ連及び中共が主張しているのと同じく、チェコ、ポーランド、インドなど主として敵性国家によって構成される監視団の監視下に南北統一総選挙を実施することを公式に宣言した。 同党幹部は北朝鮮集団が密派したスパイ、破壊工作隊と常に接触を行ってきた。このように北朝鮮共産党と接触してきた事実だけでも同党は大韓民国の合法政党として認定される資格がない。 同党は目的達成の第1段階として共産党秘密党員及び共産党同調者らを国会議員に当選させ、彼らを通じて大韓民国を内部から破壊しようと企図した。従って、今後、進歩党名義を持って行われるいかなる活動もこれを違法と見なし、法によって処断する。 — 出所:尹景哲『分断後の韓国政治』(木鐸社)156-157頁 政府の登録取消決定に対し進歩党側は2月28日、「政党の存立は党が明示した綱領、政策によるのであって、一個人の行動が党の根本理念を左右することはできない」として、ソウル高等法院に対し行政処分停止の仮処分申請と行政処分取消申請を提訴した。
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