総選挙の実施
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 18:46 UTC 版)
中田の殺害を受けて、UNVの中には任務の続行を断念して、帰国する者が現れた。また任務を続行したものの殺害予告を受け、赴任地からの避難を余儀なくされる者もいた。4月14日、UNV事務局はUNTAC側に安全対策など10項目にわたる要求を行った。UNV事務局はさらに「仮にもう1人UNVから犠牲者が出たら、UNV全員を選挙監視の仕事から引き上げる」と通告した。 これを受けて明石は、UNV無しでの総選挙の実施案の作成を命じた。また、日本国内では中田のように、UNVとしてDESの職務に就く者とは別に、選挙直前の短期間選挙に関与する国際投票所員(IPSO)が募集されたが、中田の殺害と翌5月4日に起こった高田晴行(文民警察官としての職務に就いていた日本の警察官)の殺害を受け、候補者の辞退が相次いだ。 投票は、予定通り5月23日から28日にかけて行われ、翌6月1日に開票作業が終了した。中田が赴任していたプラサットサンボ郡の投票率は、99.9%を記録した。投票箱の中からは投票用紙以外に、中田を追悼する内容の手紙が複数発見された。
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