普及阻害の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 02:53 UTC 版)
サテラビューは以下の要因により普及には至らなかった。 煩わしい販売形態 既存のBS放送受信機との接続可否を確認するため当初は通信販売形式を取ったが店頭では市販されなかった。店頭販売は放送開始から約半年後の11月1日からとなり、一部の店舗に限られた。 衛星放送を利用する困難さ スーパーファミコン利用者の中心層であった当時の児童・生徒ら若年層にとってBS放送の受信機器は高価であり、さらにNHKの衛星契約料を徴収されてしまう。したがって、既にBSの直接受信環境を有していた家庭でなければ所有・占有することは困難だった。データ放送サービスが有料と誤認する人々も存在した。データ放送はアンテナとチューナによる直接受信のみで受信できたため、データ放送の受信ができない当時のケーブルテレビや共聴設備で宅内配線されたマンションでは受信できなかった。 積極的でない広報活動 雑誌広告は放送開始前から長期に渡り実施されたが、テレビCMは他のゲームソフトと同様に1か月程度しか放送されず、市販スーパーファミコンソフトへの広告資材封入は『クロノ・トリガー』『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』などごく一部のみ実施された。番組内容を知る手段は一部のゲーム誌や新聞に掲載された番組表、または広告に限られた。 次世代ゲーム機の普及とスーパーファミコン市場の縮小 データ放送開始時点で競合他社のプレイステーションやセガサターンなどの第5世代ゲーム機がすでに発売されており、ゲーム業界やゲームファンの興味はこれらのソフトや価格競争に推移していた。さらに任天堂自身も1996年6月にはNINTENDO64を発売し、スーパーファミコン市場を優先すべき理由がなくなった。
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