日本軍のB-29迎撃に対するアメリカ軍の評価
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「B-29 (航空機)」の記事における「日本軍のB-29迎撃に対するアメリカ軍の評価」の解説
戦後に日本とドイツに対する戦略爆撃の効果を調査したUSSBSが出した結論は、日本本土空襲における第20空軍のB-29が日本軍戦闘機から被った損失は、第8空軍がドイツ本土爆撃でドイツ軍戦闘機から被った損失の1/3に過ぎず、警戒システムも迎撃地上管制システムもともに“poor”(貧弱)だったとしている。 日本の防空システムが“poor”だった要因としては下記を指摘している。 日本の戦争指導者たちが、連合軍による空襲の危険性を十分に認識せず、防空システムの整備を優先しなかった フィリピン作戦中は、日本軍航空部隊は連合軍の北上を止めるために使用され、それ以降は本土上陸に対する防衛が優先された 対上陸部隊として使用するため、航空機と搭乗員は温存されて、日本空軍は常に作戦可能な戦闘機の30%未満しか本土防空に使用しなかった USSBSはさらに、日本に対する戦略爆撃はドイツに対する戦略爆撃よりもその期間や投下した爆弾の総量は少なかったが、その効果はほぼ同じであったと評価した。日本に対する高い戦略爆撃の効果の要因として下記を指摘している。 日本への爆撃は時間的、地域的に集約して行われた 目標の構造物などがドイツに比べて脆弱であり、疎開や分散能力にも劣っていた 被害地域の復旧に時間がかかった B-29の本格空襲が始まる前に、日本の航空戦力は既に大きな打撃を受けており、防空能力が小さかった 第20航空軍が努力を重ねて高性能超重爆撃機B-29を使いこなした
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