日本の国会における所信表明演説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 05:05 UTC 版)
「所信表明演説」の記事における「日本の国会における所信表明演説」の解説
日本の国会の場合は内閣総理大臣が本会議場で行う演説や、国務大臣が委員会の冒頭で演説するものを指すが、前者のほうがよく知られている。内閣総理大臣の演説は以下の場合に衆議院と参議院の本会議場で行われる。 通常国会の冒頭 特別国会で内閣総理大臣が指名・任命された後 国会の会期途中で内閣総理大臣が交代した場合 所信表明演説では、内閣総理大臣個人の所信として、国政についての方針や重点課題を説明する。議席を持つ各会派は所信表明演説に対して後日代表者1名が代表質問(一般質問)を行う。 なお、通常国会の冒頭に内閣総理大臣が内閣全体の方針や重点課題を説明する演説は、施政方針演説と呼ばれる。1953年(昭和28年)6月以前では臨時国会の冒頭など現在では所信表明演説として扱われる演説でも施政方針演説とされていた。 所信表明演説は通常20~30分程度で終わるのが通例だが、2009年(平成21年)10月26日に衆議院で行なわれた鳩山由紀夫首相の所信表明演説は52分間と、ここ10年では最長の記録となっている。 また2012年(平成24年)10月29日に召集された第181回国会(臨時国会)では、直前の第180回国会にて内閣総理大臣の野田佳彦に対する問責決議が参議院で可決されていたことを理由に、野党側が参議院での所信表明演説を拒否した(当時の参議院は野党が多数派を占めるねじれ国会であった)ため、史上初めて衆議院でのみ演説が行われている。 通常国会の冒頭では所信表明演説ではなく施政方針演説が行われるのが通例であるが、第183回国会(通常国会)冒頭で内閣総理大臣安倍晋三は所信表明演説を行った。これは第182回国会(特別国会)首班指名後に所信表明演説と代表質問を行わずに閉幕したことに伴うものであり、第183回国会では平成25年度予算を提出した際に改めて施政方針演説も行った。
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