演説の開催について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 02:23 UTC 版)
内閣閣僚による国会演説自体は大日本帝国憲法時代に存在した帝国議会から行われることが慣例化しており、1890年(明治23年)に召集された第1回帝国議会に於いて、同年12月6日の衆議院本会議の席上、当時の山縣有朋(第3代内閣総理大臣)が施政方針演説、松方正義(大蔵大臣)が財政演説をそれぞれ実施したのが最初の政府演説である。 政府四演説は理論上は国会が開会中であればいつでも行うことができるが、1991年(平成3年)以前は通常国会の召集が12月だったため、召集直後の自然休会を経て、翌年1月に改めて演説を行うケースが多かった。1992年(平成4年)以降は1月の通常国会召集直後に、年1回行うのが慣例となった。ただし、臨時国会の冒頭に総理が所信表明演説を行った後、補正予算の趣旨説明を兼ねた財政演説も行ったケースなど、同一年に複数回の四演説、ないしは所信表明と他の3つのうちの1つないしは2つという形の政府演説を行うこともあり得る。 財政法第27条により翌年度の一般会計予算は1月中に国会に提出するのを常例と規定されており、なおかつ財政演説は予算案の趣旨説明を兼ねることから、通常国会が開会しても翌年度当初予算案が国会に上がる前に政府四演説を行うのは異例中の異例となる。第2次安倍内閣以降は、通常国会の冒頭に補正予算案を提出してその趣旨説明たる財政演説のみを行い、補正予算の成立後に翌年度当初予算を提出した上で改めて四演説を行う形態も採られていた。しかし、2017年(平成29年)の第189通常国会以降は、冒頭で当年度補正と翌年度当初の2つの一般会計予算案が同時に提出され、会期初日の開会式直後に四演説を行う形に変更されている。 詳細は「第198回国会#1月」および「第189回国会#1月」を参照 「予算#予算の編成」および「所信表明演説#日本の国会における所信表明演説」も参照
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