日本における開発社会学の教育・研究状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/30 01:26 UTC 版)
「開発社会学」の記事における「日本における開発社会学の教育・研究状況」の解説
長らく、開発研究の王道は開発経済学にあった。経済学の中でも特に新古典派経済学といわれる一つの学派は、高度な数学的手法を取り入れることにより、データと理論の厳格な論理化に成功した。と、同時に、あまりにも高度に数学を利用したアプローチ方法により、経済学者以外にはその理論が普及しないという一つの知的疎外現象すら起こった。1970年代から、開発経済学に浴びせられた批判の多くは、その過度な抽象化傾向のあまり、現実的で具体的な地球社会の現状との乖離を指摘するものであった。 開発社会学は、こうした批判に応える可能性を十分に持っていると言える。しかし、社会学そのものが日本において比較的新しい学問であり、また、保守的知識人からは、無限増殖的な社会学の研究領域の拡大に不快感ゆえの反対意見も少なくない(cf.反社会学など)。したがって、日本においては開発社会学はおろか社会学そのものがまだ発展途上の段階にある。しかし、こんにちの相対的な経済学・政治学の不人気化に伴い、21世紀的・多元的な社会問題に挑む社会学を教育・研究する社会学部・社会学科を創設する大学は増えている。開発社会学そのものの講座を持たなくても、それに近い内容の教育・研究を行っている大学が増えている。 特にこの分野での教育・研究に先駆的なのは、アジア経済研究所、名古屋大学、拓殖大学などである。また、もともと開発経済学者だった者が、昨今、開発社会学に転身あるいは兼身しているケースも見られる。
※この「日本における開発社会学の教育・研究状況」の解説は、「開発社会学」の解説の一部です。
「日本における開発社会学の教育・研究状況」を含む「開発社会学」の記事については、「開発社会学」の概要を参照ください。
- 日本における開発社会学の教育研究状況のページへのリンク