日本におけるレイシャル・プロファイリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 03:06 UTC 版)
「レイシャル・プロファイリング」の記事における「日本におけるレイシャル・プロファイリング」の解説
日本の警察では経験則に基づいたレイシャル・プロファイリングを行っている疑いがある。警察官の対応は暴力や罵倒を伴わず丁寧な物腰ではあるが、長時間公衆の面前で引き留める行為が対象者の尊厳を傷つけているという指摘がある。 2021年1月下旬、バハマ人と日本人の混血男性が東京駅構内でスマートフォンを操作しているときに警察官から「警察官を気にしていた」という理由で職務質問を受け、「ドレッドヘアーの人物が薬物を所持している可能性が多い」という経験則を元に所持品検査を受けた。警察官の対応が不適切だと感じた男性は、日本の反人種差別団体「Japan for Black Lives」にその様子を撮影した動画を提供。同団体がSNSに投稿した動画は拡散され、日本国外のメディアにも取り上げられた。京都大学教授の竹沢泰子は外見を元にした職務質問はレイシャル・プロファイリングに該当するとしており、弁護士の針ケ谷健志は職務質問の根拠となる警察官職務執行法に反する手法であり、違法な対応であると指摘している。警察庁では挙動の不審さから職務質問に及んだもので違法では無いとしている。 2021年12月6日、在日米国大使館は「レイシャル・プロファイリングが疑われる事案で、外国人が日本の警察から職務質問を受けたという報告があった。数名が拘束され、職務質問や所持品検査をされている」として在日アメリカ人に対し、拘束されたとき領事館への連絡を要請するように呼びかけた。在日外国人から職務質問の対象とされているとの訴えはあったが、これまで大使館が反応していなかったことについて、大使館員が職務質問の対象となった可能性が指摘されている。
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