日本とイースター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:14 UTC 版)
ルイス・フロイスによると、日本での復活祭は1564年に平戸の度島(長崎県)で行われていた(ルイス・フロイス『日本史』第50章より)。4月2日の復活祭ではキリシタンたちはいちばん上等な着物に身を包み、行列をつくって島内を練り歩いた。 また1581年3月21日にキリシタン大名・高山右近統治下の高槻で行われた復活祭は、畿内のキリスト教信者1万数千名が集う大規模な祭典であった。 2010年代に入った頃、「イースター」(復活祭)の要素を取り入れたイベントの開催や商品展開が各業界で模索され始める。その例として東京ディズニーランドでは毎年4月〜6月期のイベントとして2010年から「ディズニー・イースターワンダーランド」(2014年より「ディズニー・イースター」に改称)を開催、またユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でも2013年より「ユニバーサル・ イースター・セレブレーション」を開催している。 テーマパークのイベント以外でも、2011年よりイースター限定商品を展開しているサーティワン アイスクリームの他、2015年時点でイースター商戦に力を入れる百貨店や菓子メーカーが出てきており、イースターはクリスマスやバレンタインデー、ハロウィンに続く第4のイベントとして注目されている。 日本はキリスト教国ではないため、これらのイベントと同様に宗教的色彩は大幅に薄められている。しかし、10月31日という季節イベントの少ない時期に行われる、商売閑散期のハロウィンと比べると、イースターはちょうど桜(ソメイヨシノ)の花見、卒業・入学、歓送迎会シーズンに当たり、それらに合わせて既存の販売促進イベントも集中するため、イースター商戦が入り込む余地がないことに加え、前述の3つのイベントにはない日付が毎年変動し、宗派によって日付も違う要素もあり、イースターイベントが日本では定着しない一因となっている。
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