文字の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 09:09 UTC 版)
名称説明書体芝居文字(しばいもじ) 通称、勘亭流(かんていりゅう)。歌舞伎の看板、番付に使われる書体。岡崎屋勘六が1779年(安永8年)に考案。勘亭流の名は彼の号「勘亭」に由来する。歌舞伎界で勘亭流が使われたのは、台本、俳優の楽屋表示などの、外に向けた宣伝物以外のものと、芝居小屋の表の看板、街頭の宣伝物である番付(ポスター)などである。文字の大きさは用途に応じて当然変わる。外向けでないものはそこそこ読みやすい大きさ、看板は大書、番付では外題を遠目にも映りが良いように太く大きめ。河竹黙阿弥以降は、狂言台本の本文にも使われた。 寄席文字(よせもじ) 通称、橘流(たちばなりゅう)。伝統師は、橘右近、ビラ清、ビラ辰。客を寄せるための書体で、客が集まるよう縁起をかついで、字が詰まり加減になっているのが特徴。勘亭流と提灯文字を元に創始された。落語の看板やめくり、番付や、ビラや千社札に使用される。 籠文字(かごもじ) 字画が厚く、やや四角い書体。反転文字として使われることが多いが、輪郭線として使われることもある。千社札に基本的に使用される書体。田てう、田キサが知られる。 髭文字(ひげもじ) 文字に「髭」がついている書体。 相撲字(すもうじ) 通称、根岸流(ねぎしりゅう)。大相撲の番付・広告などに使われる書体。 提灯文字(ちょうちんもじ) 角字(かくじ) 極太の四角い書体。印鑑などに使用される。楷書体や、漢字そのものの事を角字と言う事もある。
※この「文字の種類」の解説は、「江戸文字」の解説の一部です。
「文字の種類」を含む「江戸文字」の記事については、「江戸文字」の概要を参照ください。
Weblioカテゴリー/辞書と一致するものが見つかりました。
- 世界の文字 - 中西印刷
- 文字の種類のページへのリンク