整備新幹線着工促進派の状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 19:07 UTC 版)
「昭和三大馬鹿査定」の記事における「整備新幹線着工促進派の状況」の解説
地元に整備新幹線の計画ルートを持つ着工促進派の議員を中心に、二階堂進を会長とした整備新幹線着工促進議員連盟を立ち上げた。整備新幹線計画予定のある地方自治体の関係者と共に、予算折衝の時期を通して大蔵省をはじめとする各方面に陳情合戦をくりひろげていた。この時の状況を、鎌田要人鹿児島県知事は新幹線のために自ら頭を下げてまわる姿を「コメツキバッタ」と自嘲した。 このため、着工促進派は、「いま突破口を開けておかないと、当分進展は望めない。今年こそは決着をつけよう」と悲壮感を漂わせるまでになっていた。このような攻勢の背景には、先に述べたように大蔵省が公共事業費の増額容認の方向を示したこのタイミングで、整備新幹線の着工問題を解決してしまいたいという思惑があった。一方で、先に述べた安倍晋太郎と渡辺美智雄の意見対立があり、双方のメンツを潰さないようにするため、本格着工問題をさらに先送りするのではないかという憶測もあった。 促進派の国会議員や地方自治体の関係者は、六十三年度大蔵原案が提示される12月23日に、赤坂プリンスホテルで整備新幹線早期着工実現総決起大会を開き、昭和63年度での着工を要求した。二階堂進はこの決起総会で「新幹線の扱いがどうなるか、今年ほど真剣に心配している年はない。新幹線建設は自民党の第一の公約であり、これをやらないと国民をだますことになる」と、改めて早期本格着工を求める決意を述べた。その熱意は凄まじく、例えば、この大会には自民党から共産党まで青森県議会議員の約9割が参加していた。
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