散乱現象を扱う2つの方法とは? わかりやすく解説

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散乱現象を扱う2つの方法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/03 10:03 UTC 版)

散乱理論」の記事における「散乱現象を扱う2つの方法」の解説

散乱現象理論的に扱う方法には2つ方法考えられる。 例として、ホースから出た散乱体にぶつかって四方八方飛び散るような散乱現象考える。 第一方法では、出しっぱなしにして全体状況定常的になったとき、この散乱様子撮影した1枚写真として全体像考察するこの方法では、一体もしくは二体の弾性散乱散乱前後エネルギー不変である散乱)のみ扱う事ができる。この方法では定常状態シュレディンガー方程式を、散乱を表す境界条件のもとで解くことで、散乱状態求める。 これはハミルトニアン固有値・固有ベクトル求め問題とは異なることに注意しなければならない入射粒子エネルギー実験者によって指定されるため、弾性散乱では散乱状態エネルギー固有値Eはすでに指定されており、それに対応するエネルギー固有状態求めのである。つまり自由粒子入射状態)の満たしているエネルギー固有関係を境界条件として微分方程式を解く。これにはグリーン関数用い方法有用である。 シュレディンガー方程式の解である散乱状態は、入射平面波外向き球面波重ね合わせ記述される考えて、その球面波振幅散乱振幅)を決定することで散乱断面積求める。この考え方古典的な波動散乱問題扱い方本質的に同等であり、その波動量子的な確率振幅であると解釈する点だけが異なる。以下ではこちらの方法での散乱理論を記す。 第二方法では、ホースから出た1つ水滴どのように散乱されていくかを時間的に追跡していく。この方法では、散乱過程を始状態から終状態への転移としてとらえ、その転移確率時間依存シュレディンガー方程式用いて求める(時間発展についてはシュレディンガー描像から相互作用描像書き換えてから計算することもある)。この方法は、より量子力学考え方沿った方法であり、非弾性散乱なども扱えるため、第一方法より一般性がある。この方法はS行列の理論とも呼ばれる

※この「散乱現象を扱う2つの方法」の解説は、「散乱理論」の解説の一部です。
「散乱現象を扱う2つの方法」を含む「散乱理論」の記事については、「散乱理論」の概要を参照ください。

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