接続ポイントからの盗聴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 03:24 UTC 版)
「海底ケーブル」の記事における「接続ポイントからの盗聴」の解説
外国の通信を傍受するのに、海底ケーブルの接続ポイントから容易に情報を得ることが出来るとされる。 最近の例では、アメリカによるアンゲラ・メルケル独首相盗聴疑惑がある。デンマーク公共放送によれば、デンマーク政府は2012~2014年にかけて、アメリカ国家安全保障局(NSA)にメルケル首相やフランス政府高官らに対するスパイ活動を行うため、海底ケーブルへの接続を許可していたと放送。メルケル首相らに対するスパイ活動は、2013年、中央情報局(CIA) のエドワード・スノーデン元職員により持ち出された情報をもとに盗聴疑惑が明らかになったが、この報道が事実であれば、アメリカはその後も活動を継続していたことになる。ウィキリークスは2015年に、NSAが日本の財務省、経済産業省、日本銀行などを盗聴し、日本の通商政策や地球温暖化対策などの情報を集めていた疑いを暴露し、時の副大統領ジョー・バイデンが安倍晋三首相に電話し陳謝している。米国では海底ケーブルは情報の宝庫としていて、2020年にグーグルやフェイスブックなどが計画した、ロサンゼルス - 香港間 の海底ケーブル敷設は、香港で中国側に情報を盗まれる恐れがあるとして警告し、計画は頓挫した。 今日では、光ファイバに置き換わっているため非破壊での傍受は極めて困難である。かつては海底に設置された中継器のアンプから漏洩する電気信号から傍受が可能であったが、1997年以降からは光増幅器に変わったために不可能になった。
※この「接続ポイントからの盗聴」の解説は、「海底ケーブル」の解説の一部です。
「接続ポイントからの盗聴」を含む「海底ケーブル」の記事については、「海底ケーブル」の概要を参照ください。
- 接続ポイントからの盗聴のページへのリンク