投票とその後の経過
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/04 09:03 UTC 版)
「2009年マラウイ総選挙」の記事における「投票とその後の経過」の解説
選挙の当日、統一民主戦線代表のバキリ・ムルジが所有するラジオ局のジョイラジオが、現大統領のムタリカ候補に対する社会風刺を行ったことで警察により局を閉鎖させられ、ラジオの司会者2人と技術者1人が逮捕された。2009年5月21日、マラウイ選挙管理委員会は、開票93%時点の得票数からビング・ワ・ムタリカの当選を宣言した。ムタリカは270万票を獲得し、有力視されていたライバルのジョン・テンボの120万票に二倍以上の大差を付けて勝利した。テンボは、ムタリカ率いる現政権が野党支持者に対する不正を働き、投票所へのアクセスを妨害したとの申し立てを行った。なお、EUの選挙監視団は、国営テレビが選挙キャンペーン中に中立的立場を維持することを怠り、与党を支持していたことを指摘している。 国民議会選挙の公式中間報告では、193議席中の78議席を民主進歩党が獲得し、マラウイ会議党が18議席、統一民主戦線は12議席、民主同盟とマラウイ統一開発フォーラムが1議席ずつを獲得し、無所属は23議席となったことが公表された。その後最終的に、民主進歩党は114議席を獲得して半数を超えた事に対し、マラウイ会議党は26議席、統一民主戦線は17議席しか獲得できなかった。ムタリカと民主進歩党は、元々強固な選挙地盤があったマラウイ北部州で圧倒的な勝利を得ただけでなく、伝統的にマラウイ会議党や統一民主戦線の選挙基盤であった中部州や南部州でもかなりの勝利を収めた。これに関して一部のアナリストは、「今回の選挙結果は、地域による影響を強く受けるマラウイの伝統的な選挙のパターンからの脱却の兆しである。」と評している。なお、テンボと異なり、ムルジはこの選挙の公式結果を受け入れた。また、当選した32人の無所属議員は、その多くが選挙後に民主進歩党へ参加した。その他、マラビ人民党、マラウイ統一開発フォーラム、民主同盟が1議席ずつ獲得した。なお、選挙区のうちの1つは選挙が延期となった。 2009年5月22日、ムタリカとジョイス・バンダは、それぞれ大統領と副大統領への就任の宣誓を行った。なお、マラウイ会議党はこの就任式をボイコットしたが、ムルジは出席した。マラウイ会議党議員の幾人かは、ムタリカの勝利を認め、テンボに党代表を辞任するよう求めた。しかしテンボはこれを拒絶し、法に則り選挙結果に対し異議申し立てを行っていくことを誓約した。
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