打上げとステーションの起動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/10 02:57 UTC 版)
「ソユーズ32号」の記事における「打上げとステーションの起動」の解説
ソユーズ32号は2人の乗組員を乗せて1979年2月25日に打ち上げられた。主な目的は、今後の長期滞在のためにサリュート6号のシステムをオーバーホールすることであった。また宇宙滞在記録の更新にも挑戦した。ソユーズ32号は翌日サリュート6号とドッキングし、3度目の長期滞在者となったリャホフとリューミンは、11月以来無人であったステーションを再起動した。ステーションに続くハッチが開くと、彼らは焼けた鉄の匂いを感じ、リューミンはこれを「宇宙の匂い」と呼んだ。 乗組員は日々の業務に加え、2種類の医学実験を行った。1つは毎日の気分、任務、食事を記録するもので、もう1つは彼らの頻繁なコミュニケーションを観察して精神状態を記録するものであった。また、循環器の検査を8-10日毎に行い、体重も測定した。2週目まで毎日2.5時間の運動を行い、2.5lの水とともに平均3100calの食物を摂取した。 3月1日には、ソユーズ宇宙船の推進システムを用いてステーションの軌道を上昇させた。当時ソビエト連邦は公表していなかったが、サリュート6号の推進システムは問題が生じていた。 ウズラの卵を孵化させる実験も行われたが、成長は地上よりもずっと遅く、頭が欠けていた。3月6日にははんだごてを用いてビデオテープレコーダーが固定された。これは、この種の修理器具が宇宙で用いられた初めての事例だった。
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