手と手の触れあい
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 10:12 UTC 版)
手と手を触れることでコミュニケーションが行われることがある。 握手 shaking hands ヨーロッパや米国では、ビジネスの場などで互いに挨拶する時、まずまっさきに手と手を握り合う(握手を行う)のが一般的である。ヨーロッパ人などに言わせると、握手をすることで、互いの手の温度、汗のかきかた、などでなんとなく健康状態がわかり、また手の 硬さ/柔らかさ(ゴツゴツ感、ふにゃふにゃ感)、手の「厚さ」 などで、若いころから肉体を鍛えている人なのか、肉体作業が多い人なのか、肉体作業はほとんどしておらず頭脳労働が多い人なのか、等々のことが、わざわざ言葉を使って自己紹介しないでも 漠然とだが 判るのだという。また、相手が自分を騙そうとしている時など(口先だけだと、うまく取り繕う詐欺師などがいるが)、握手をすることで、手のこわばり具合(リラックス度合い)や 汗のかきかたなどで なんとなく察知できることもある、と言い、そういう意味でも、念のため握手をして確認したくなる、と言う。逆に言うと、握手を拒まない、握手を積極的にするということは、「私にやましいところはありません」「あなたに対する敵意を隠したりしていませんよ」「あなたは友人です」などという意味・気持ちがほのめかされることになる。 外交の場では、首脳同士や大使同士は、基本的にまず握手から始める。しばしば、握手のしかたに両者(両国)の関係が現れる。良好な関係の場合は、気持ちのこもった 掌にも適度な力の入った握手が行われる。反対に仲が悪い国の首脳同士などでは、(嫌っているほうが)掌に力も入れず、(まるで相手の手に触れているのが嫌だと言わんばかりに)握るとほぼ同時に 短い時間ですぐ切り上げてしまう。会談などが成功のうちに終わった場合、最後に再び熱心に握手をし、友好関係・同盟関係などにあることを確認しあい、その状態で(握手をしたままで)記念撮影などを行うのが一般的である。 手と手が触れ合うことは、重要なコミュニケーションの経路のひとつなのである。 「握手」も参照 親子 親になった人は、赤ん坊の手に愛情を込めて触れる。赤ん坊の掌(手の平側)に指などを当てると、赤ん坊は反射的にその指を握る。多くの親が、赤ん坊がそうして小さな小さな手で自分の指を握られ、赤ん坊ならではのやわらかさ、体温などを感じ、親らしい感情、愛おしさとともにそれを記憶する。 赤ん坊のほうも、親の指を握ることで親の存在を感じ取っている。 男女 恋人同士など、親密な関係では、手と手を長い時間握り合って気持ちを確認しあうことがある。ヨーロッパのカフェなどでは、しばしば、恋人同士が互いに手を握り合ったまま、互いの瞳を見つめ合って愛を語り合っている。
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