戦争漫画、その他
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『みかこさん』開始後の2009年5月より、『エレガンスイブ』にて『cocoon』の連載を開始(2010年7月まで)。この作品は沖縄出身の担当編集のアイディアから始まった、ひめゆり学徒隊をモチーフとした戦争漫画である。男の兵隊は繭のかたちでいっさい顔が描かれないなど、現地取材を経ながらも少女の世界を裏のテーマに据えた独特な解釈がほどこされており、それまでの日常を扱った作品から「戦争」という非日常へ題材を広げる転機となった。『cocoon』は2010年、文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品に入選、2013年には藤田貴大率いる劇団『マームとジプシー』によって舞台化されている。 なお『マームとジプシー』に関してはすでにこの前年7月、共作による舞台『マームと誰かさん 今日マチ子さんとジプシー』が上演されており、このときに作られた物語をもとに共作漫画『mina-mo-no-gram』が制作されている。この作品は『マームとジプシー』の舞台の特徴である、象徴的な場面を調子を変えながら繰り返すリフレインの手法を取り入れた一風変わった作品となっている。 2011年4月からは、戦争ものの第2弾として『アンネの日記』をモチーフにした『アノネ、』を『エレガンスイブ』に連載(2013年6月まで)。人名などを日本風に翻案したうえでアンネ(花子)とその家族が死に追いやられるまでの過程を追いつつ、アンネとヒトラーとの架空の邂逅をイメージの世界において描きだした。『アノネ、』は第17回文化庁メディア審査委員会推薦作品に選出。このほかにも東日本大震災を背景として描かれた『みつあみの神様』、『かことみらい』、『U』などのSF色のある作品など、多数の漫画誌における連載で様々な試みが行われている。2014年には『みつあみの神様』などの作品によって手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。
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