せんそうけんげん‐ほう〔センサウケンゲンハフ〕【戦争権限法】
戦争権限法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/17 08:18 UTC 版)
戦争権限法(せんそうけんげんほう)は、アメリカ合衆国大統領の戦争に関する権限を明確にするための立法。
1941年戦争権限法(War Powers Act)
1942年戦争権限法
1973年戦争権限法(War Powers Resolution)
1973年に成立した両院合同決議であり、大統領の指揮権に制約を課すものである。この法律はリチャード・ニクソン大統領の拒否権を覆して(両院の3分の2以上の賛成による再可決により)成立した。
事前の議会への説明の努力、事後48時間以内の議会への報告の義務、60日以内の議会からの承認の必要などを定めている。ベトナム戦争の反省から、制定された。ただ、コリン・P.A. ジョーンズによると、この法律制定以後もアメリカ大統領は法律の合憲性を争わないまま尊重したり、あるいは完全に無視したり、それぞれの都合次第に振る舞っているという[1]。
出典
- ^ コリン・P.A. ジョーンズ 2012, p. 127.
参考文献
- コリン・P.A. ジョーンズ 『アメリカが劣化した本当の理由』新潮新書、2012年。ISBN 9784106104985。
関連項目
戦争権限法
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「アメリカ合衆国による宣戦布告」の記事における「戦争権限法」の解説
ベトナム戦争末期の1973年にアメリカ軍のほとんどがベトナムから撤退したことを受けて、宣戦布告なき派兵を行うための大統領の権限について議論され、戦争権限法という形で妥結された。この法律では、大統領が派兵できる人数と期間が明確に定義されており、大統領に対して派兵した状況に応じて連邦議会への正式な報告書の提出を求め、アメリカ軍が正式な宣戦布告なしに展開できる期間を制限している。 2011年3月21日、多くの議員が、オバマ大統領が軍にリビアの防空と政府軍への攻撃を命じたことに対して、議会の許可なく行われたために、憲法上の権限を逸脱していると懸念を表明した 。オバマ大統領は2通の書簡で理論的根拠を説明し、範囲と期間こそ制限されているものの、自身には軍の最高司令官としてリビアの人道的危機を防ぐ必要性から攻撃を承認するための権限があると述べた。
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