感情と政治について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 10:47 UTC 版)
「オーロラ (歌手)」の記事における「感情と政治について」の解説
オーロラは、怒りや悲しみを含んだ感情の表現に対して肯定的である。2018年のインタビューにおいては、「怒り」について、 私の身体の内側には新しいエネルギーがあって、それを私は怒りと勘違いしてしまいそうです。それは怒りとは違いますが、同じような輝きをもっていて……それは私を目覚めさせ、私に警告してくれるなにかなんです。 と述べている。また自らの作品の中にある怒りについてTrendell (2019a) から問われた際には、それはとても特殊な種類の怒りであると答え、続けてつぎのように述べている。 それは、間違った行いへとあなたを差し向けるような盲目の怒りではありません。〔……〕それは、とても明らかで、あなたが変えたいと思う物事に……環境やこの地球上や政治に向けられるものです。それはむしろ、あなたが目覚め続け、目指し続け、そしてなにか重要なことのために力を使えるようになる、そうさせるための火のようなものなんです。 気候変動などの環境問題については、繰り返し声を上げているほか、楽曲においても取り上げている(たとえば「ザ・シード」は環境についての怒りを表現していると述べている)。Gokhman (2019) は、オーロラの歌について人類が地球上に残してきたものを守ることについて思い出させてくれるものであると評しており、オーロラ自身も環境問題はすべての人に関わる持続的で感情的かつ政治的なものであると述べている。また、いまが団結して行動を起こすためには最適のときであるとの考えを述べ、Trendell (2019a) によるインタビューでは、諸々の問題の答えは言われているよりも単純であり、自分たちの世代においては人々が互いにバラバラになってしまっていると感じていたが、いまではそれぞれの力を繋ぎ合わせれば大きな力になることを知っていると語った。 その他、動物虐待や女性に対する暴力、人種差別といった問題にも関心を払っているという。村上 & 大原 (2022:2) は、古代の神々〔『ザ・ゴッド・ウィー・キャン・タッチ』において主題として描かれるギリシア神話の神々〕があんなふうに不完全で自由奔放だったのだから、現代の我々だってもっと自由に生きていいのでは?とオーロラの見解を要約し、それは同時代の多様性やインクルーシヴの思想とも呼応するのだと述べている。
※この「感情と政治について」の解説は、「オーロラ (歌手)」の解説の一部です。
「感情と政治について」を含む「オーロラ (歌手)」の記事については、「オーロラ (歌手)」の概要を参照ください。
- 感情と政治についてのページへのリンク