感情が冒される疾患や状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 09:12 UTC 版)
感情・気分が冒される疾患の代表的なものは気分障害(うつ病、躁うつ病、躁病など)である。うつ病では抑うつ気分(落ち込んだ、疲れた、元気のない、悲しい、泣きたいような、嫌になる、死にたい、絶望的)を呈するが、躁状態では気分が爽快になり、元気で、活気にあふれている、自信満々、動き回りたいなどの気分を呈する。重症になると攻撃的な気分、怒りが前面に出てくる。 しかし抑うつ気分を呈する疾患はうつ病だけではない。適応障害、統合失調症、摂食障害、パーソナリティ障害など様々な疾患に合併することがある。また、精神疾患に限らず、健康な人でも一時的に抑うつ的になることはよくある。 大脳辺縁系の一部をなす扁桃体やその周辺が破壊されると、クリューヴァー・ビューシー症候群(Klüver-Bucy syndrome)と呼ばれる、性行動異常、情動異常(サルの場合、ヘビを見ても全く怖がらず触ろうとする)、口唇傾向などを特徴とする状態になる。 アレキシサイミア(alexithymia)は、精神医学の用語で、自らの感情を自覚・認知したり表現したりすることが不得意で、空想力・想像力に欠ける傾向のことをさす。この傾向を持つ人は心身症になりやすいといわれている。つまり自らの感情を認識することが苦手なため、身体の症状として現れてしまうという(詳しくはアレキシサイミア、心身症参照)。
※この「感情が冒される疾患や状態」の解説は、「感情」の解説の一部です。
「感情が冒される疾患や状態」を含む「感情」の記事については、「感情」の概要を参照ください。
- 感情が冒される疾患や状態のページへのリンク