愛の世紀とは? わかりやすく解説

愛の世紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/10 20:17 UTC 版)

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愛の世紀
Éloge de l'amour
1944年、レジスタンスの闘士たち
監督 ジャン=リュック・ゴダール
脚本 ジャン=リュック・ゴダール
製作総指揮 アラン・サルド
ルート・ヴァルトブルゲール
音楽 デヴィッド・ダーリング
ケティル・ビヨルンスタ
ジョルジュ・ヴァン・パリス
モーリス・ジョベール
カール・アマデウス・ハルトマン
アルヴォ・ペルト
撮影 クリストフ・ポロック
ジュリアン・イルシュフランス語版
編集 ラファエル・ユルタン
製作会社 ペリフェリア
アルテ・フランス・シネマ
アッヴェントゥーラ・フィルム
テレヴィジオン・スイス・ロマンド
ヴェガ・フィルム
カナル・プリュス
配給 ARPセレクシオン
プレノンアッシュ
公開 2001年5月16日
2001年11月23日
2002年4月13日
上映時間 97分
製作国 フランス
スイス
言語 フランス語
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愛の世紀』(あいのせいき、原題:Éloge de l'amour、「愛の賞讃」の意)は、1999年(平成11年)製作、2001年(平成13年)公開、ジャン=リュック・ゴダール監督によるフランススイス合作の長篇劇映画である。

概要

「現在」と「2年前の回想」との二部構成で、第1部の現在が白黒のフィルム、第2部の過去がカラーのHDカムで撮影されている[1]。共同製作会社の一社、テレヴィジオン・スイス・ロマンドがデジタル放送を導入したのは、本作が完成した2001年である。

公開前の2001年2月5日、かつてのレジスタンスの闘士である「祖父」を演じたジャン・ダヴィがパリで逝去、本作が遺作になった。1968年(昭和43年)にゴダールらが結成した「ジガ・ヴェルトフ集団」に20歳で参加したジャン=アンリ・ロジェ、『アルファヴィル』(1965年)や『新ドイツ零年』(1991年)に主演したエディ・コンスタンティーヌの子息レミー・コンスタンティーヌ、ドキュメンタリー映画の巨匠ヨリス・イヴェンス夫人であり、ジャン・ルーシュエドガール・モラン共同監督によるヌーヴァルヴァーグ初期の代表的ドキュメンタリー『ある夏の記録』(1960年)に主演したマルセリーヌ・ロリダン=イヴェンス 、映画監督のノエル・シムソロ、脚本家のレモ・フォルラーニが出演している。

2001年5月15日、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、ワールドプレミア上映された[1]。同年、バリャドリッド国際映画祭審査員特別賞、2002年、ファジュル映画祭水晶のシームルグ賞をそれぞれ受賞した。ほかにも、2001年には、8月のモントリオール世界映画祭、9月のトロント国際映画祭、ヘルシンキ国際映画祭、10月のニューヨーク映画祭、11月のロンドン映画祭釜山国際映画祭台北金馬奨、2002年1月のロッテルダム国際映画祭、3月のマール・デル・プラタ国際映画祭、4月のブエノスアイレス国際映画祭、2003年8月のコペンハーゲン国際映画祭と多数の国際映画祭で上映された。

スタッフ

キャスト

  • ブリュノ・ピュジュリュフランス語版 (エドガール役)
  • セシル・カンプフランス語版 (彼女役)
  • ジャン・ダヴィフランス語版 (祖父役)
  • フランソワーズ・ヴェルニーフランス語版 (祖母役)
  • オードレー・クルバネール (エグランティーヌ役)
  • ジェレミー・リップマンフランス語版 (ペルスヴァル役)
  • クロード・ベニエールフランス語版 (ローゼンタール氏役)
  • レモ・フォルラーニフランス語版 (フォルラーニ市長役)
  • マーク・ハンターフランス語版 (合衆国のジャーナリスト役)
  • ジャン・ラクチュール (歴史家役)
  • フィリップ・リレット (エドガールの助手フィリップ役)
  • ブリュノ・メスリーヌ (魔術師役)
  • ジェユール・ベグーラ (アルジェリア人役)
  • ヴィオレッタ・フェレール (女1役)
  • ヴァレリー・オルトリープ (女2役)
  • セルジュ・スピラ (ホームレスの男役)
  • ステファニー・ジョベール (若い女役)
  • ジャン=アンリ・ロジェ (フォルラーニ市長の助役役)
  • レミー・コンスタンティーヌ (合衆国国務省の助手役)
  • ヴィリアム・ドエルティ (合衆国国務省の役人役)
以下アルファベット順
  • マリー=フランソワーズ・オードラン
  • リュドヴィク・ベルティヨ (放浪者役)
  • ロランス・コリュシ
  • マルセリーヌ・ロリダン=イヴェンス (映画館にいる女役)
  • ノエル・シムソロフランス語版
  • イゼ・トラン (メイド役)
  • マリー・デグランジュ (パリのベンチに座る女役)

ストーリー

第1部

現在のパリ。芸術家のエドガール(ブリュノ・ピュジュリュ)は、愛の4つの瞬間(出逢い、性的交流、別離、和解)を、若者、成人、老人の3世代の男女3組によって描く構想をかかえていた。主演にと願う女性は職業女優ではなく、「彼女」(セシル・カンプ)である。清掃の仕事をしながら子どもを育て、コソボ紛争についての集会に通う生真面目な「彼女」は、エドガールの依頼には応じない。エドガールは構想の実現にこぎつけるが、「彼女」の死を知る。

第2部

2年前のブルターニュ。当時のエドガールは、第二次世界大戦時のレジスタンスの研究をしており、ある歴史家(ジャン・ラクチュール)のもとを訪ねていた。エドガールがそこで目撃するのは、ハリウッドの「スピルバーグ・コーポレーション」のエージェントと合衆国国務省の役人(ヴィリアム・ドエルティ)が、かつてレジスタンスを闘った老夫妻(ジャン・ダヴィ、フランソワーズ・ヴェルニー)に、回想録の映画化権交渉であった。交渉の窓口に立って、契約書を精査するのは、老夫妻の孫娘であった。それがのちの「彼女」なのであった。エドガールは、ふたたび、パリに降り立つ。

関連事項

  1. ^ a b allcinemaサイト内の「愛の世紀」の項の記述を参照。

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