性教育活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 05:23 UTC 版)
産婦人科で勤務して様々な患者と接していた時に、予備知識のないまま妊娠・出産に至る女性に何人も関わり、「必要な性の知識があれば助かったかもしれない」事例がいくつもあった経験から、性教育に興味を持つ。そこで、日本家族計画協会の思春期保健相談士の資格を取得する。大貫は人前で話すことや人に教えることが好きで、高校時代にはお笑い好きで漫才やお笑いコンテストに出たりバンド活動もしたり、大学時代には4年間塾の講師もしていた経歴から、思春期世代に必要な「性の知識」を教育する活動を始めた。大貫は精神科の児童思春期病棟でも、約2週間間隔で性関連の講習をしていた。そのあと、入院している少女が、大貫に悩みを伝えてくるようになった。インターネットにて思春期保健相談士の資格に言及したことが契機で、中学校での性教育公演が実現し、2017年ごろから小中学校やフリースクールなどでの性教育授業や講演を始めた。また、「性について気軽に話せる・学べる場が欲しい」という声から、年に数回イベントスペースなどで小規模のトークサロンを開催した。クラウドファンディングによって集まった資金で、女性が手に取りやすいデザインパッケージのコンドームをジョニーハット(中西ゴムストラテジー)に発注し、通信販売も行っていたが、2019年には「目的を果たした」ために終売した。 子供への性教育に対する反発が未だ根強いことについて、大貫は「『性に興味を持ったら困るから、子供に性の知識は不要』というのは違う。自分の身体の洗い方や、プライベートゾーンを触られそうになった時にどう危機を出したらいいか、誰かに触りたいときは同意が必要なことなどを、本当は幼少期から教わる必要がある」と反論している。 だが、各地の小中学校での講演を繰り返しているうちに、現場の教諭たちにも「性教育の重要性」を理解している人が多いことが分かり、性教育への姿勢がポジティブに変化しはじめているのを感じている。「大人が性問題に誠実に向き合い、必要な情報を正しく伝えることで、それを受け取った子供たちは行動を起こすようになる。だから、大人は子供たちをもっと信用する必要がある」。
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