思考過程の障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:09 UTC 版)
話せない状況:思考に割り込まれると神経過敏やうつ状態になり、思考が押し潰されて、まとまらない話になってしまう。思考が潰れることで今までの努力が水泡に帰すような自己喪失の陥穽にはまる。 的外れな応答:他人の質問に対し、的外れな返答をすることがある。周囲の人間から、話をよく聞いていない人物とみなされることがある。自分が自分がという自己主張をしてこなかったため、その点において満足していないのでとにかく周囲よりも自分なのである。 集中能力の喪失:テレビを視聴したり、新聞記事を読むことが困難となる。 異常なほどの思考・神経機能の使い過ぎ:思考や神経の安定性・リラクゼーションが保たれず、絶えず考え・思考が浮かんでくると訴える自生思考や相手に自分の考えが知れ渡っていると解釈し思い込ませられる思考伝播、自他の境界が曖昧になる境界障害などの通常ならばあってはならない思考によって障害・邪魔されるため、時間に関係なく睡眠が落ち着いてできなかったり、食物を摂取しても、思考や神経に栄養が奪取されて、結果的に食べても体重が増加せず、体重の劇的な痩せや減量、顔の頬がすぐにこける、頭髪の細毛化、薄毛状態が引き起こされるケースもある。抗精神病薬の服用によって、そうした敏感な熱思考状態や神経の過度の使い過ぎ状態が、いくぶん緩和し落ち着くこともある。統合失調症は、単なる思考・神経機能の使い過ぎから起こる神経症レベルで説明がつくほど、単純な疾患ではない。重度の神経症・神経障害と同等レベルで解釈できるか否かは、区別の判断が微妙で困難極まるものがある。統合失調症患者の精神症状と強迫神経障害患者の神経症状とを比較した時、前者の方がはるかに症状が複雑で重篤とされる今日の医学的な考え方・見解が、肯定・是認されると言える。
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