形状と規格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 02:49 UTC 版)
「視覚障害者誘導用ブロック」の記事における「形状と規格」の解説
平行した線が突起状で移動の方向を示す「線状誘導ブロック」と、格子状の点が突起状で注意喚起・警告を促す「点状警告ブロック」の2種類がある。進路が交差、湾曲、行き止るなどの箇所に点状ブロックを敷き詰める。 点状のブロックの突起の配列には並列配列(正方配列・格子配列)と千鳥配列(対角配列)がある。また線状のブロックの突起の数も5本のものや3本のものなどがある。イギリスの路面電車乗り場の縁端部には楕円形の突起のプレートが用いられているなど国によっては特殊な形状のブロックが使われていることもある。 点状のブロックの突起の断面形状にはドーム型とハーフドーム型がある。ただしスウェーデンのように除雪作業の影響を避けるため凸状の突起ではなく凹んだ形状のブロックが使われていることもある。 色は多くは黄色である。景観への配慮から以前は灰色なども多かったが、弱視者がブロックの位置を見つけやすいようにするため、黄色への敷き替えが進んでいる。ただし車道の横断歩道部分に使われる場合は、車道を走る車両に配慮して(落下物等と混同しないよう)、横断歩道の標示に溶けこませてある。 日本の駅ではプラットホームの線は、かつては白線が引かれているのみであったが、現在は白線に近接したホーム内側に黄色の点ブロックが埋め込まれている。2000年代以降、点ブロックのみでは方向を見失った場合にホームの内側と外側を区別できないため、内側に退避するつもりで移動しても線路内に転落してしまうという危険性があるとして、点ブロックの内側に安全側を示すホーム内方線として1本線を加えたブロックが用いられている。このホームの内側に1本線を追加した点状のブロックは「鉄軌道駅プラットホーム縁端警告用内方表示ブロック」と呼ばれ、ガイドライン化ののち、2014年のJIS T 9251改訂で盛り込まれた。高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称バリアフリー新法)施行後に開業した新規路線等、プラットホーム建設時からホームドアが設置されている駅ではホームドアによって安全性が確保されているため、ホームの線を示す目的での点字ブロック設置は省略され、乗降口を示す点ブロックがホームドア開口部に設置されている。 横断歩道用点字ブロック。 LEDが埋め込まれ夜間に点灯する点字ブロック。 駅プラットフォームでの使用例。奥(線路側)から白線、点ブロック、ホーム内方線。 プラットフォーム建設当初からホームドアが設けられている駅の例(あおなみ線金城ふ頭駅)。 狭い道での使用例。点字ブロックを半分のみ使用して設置された例。 駅エスカレータの保守作業のために一時的に設置された例(西鉄久留米駅)。 塗装。
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