形状と製法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/07 04:30 UTC 版)
熱延鋼板の表面に互い違いに格子状の小さな突起(リブ)が、連続して付いている。これは圧延時の仕上げ圧延ロールに模様付きの専用の物をセットすることで形付けられており、鋼板に後からプレスしてリブをつけた製品は、現在ではほとんど見られない。表面はいわゆる「圧延まま(黒皮)」の状態であり、酸洗処理は行わない(黒皮の方が耐食性に優れているため)。 現在ではほとんど全てが薄板(熱間圧延)ラインで製造されている。製造時は鋼帯(コイル)であるが、メーカーからの出荷時には定尺に切断された鋼板(シート)に加工されていることが多い(一部の流通業者では、コイルのままメーカーから仕入れて、自社で切断しているケースもある)。極厚の製品は厚板ラインで製造されることもあるが、市場に出回ることはほとんどない。 リブの形状や配列は各社によって微妙に異なるが、性能に有意な差は認められない。なお、リブの配列は概ね各社ともリブ一山単位のパターンをなしているが、JFEスチールの炭素鋼製品のみは、リブ三山単位のパターンになっており、素人でも見ただけで製造元を判別できる。これは、旧川崎製鉄の製品の名残であり、「川」の文字をイメージした模様だと言われている。 多少の耐食性が求められる場合は、後から溶融亜鉛めっき処理を施すことがある。これを製造メーカーが行うことはまれで、大半は流通業者がめっき業者に加工委託している。特殊な環境で使用するなど、高度な耐食性が必要とされる場合は、ステンレス鋼あるいは他の金属で製造された縞板を用いることになる。
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