形式的記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:28 UTC 版)
論理的帰結の形式的記述は以下のような考え方に基づいている。 Γ ⊨ {\displaystyle \vDash } A とは、Γ/A と同じ論理形式を持つ主張の前提が真で結論が偽となることがないことを意味する。 ここから以下の2つが派生する。 Γ ⊨ {\displaystyle \vDash } A とは、Γ/A の中の論理的でない語句を一様に置換しても、前提が真で結論が偽となることがないことを意味する。 Γ ⊨ {\displaystyle \vDash } A とは、Γ/A の中の論理的でない語句を翻訳しても、前提が真で結論が偽となることがないことを意味する。 ここで、再度以下の主張を考える。 全てのカエルは緑色だ。カーミットはカエルだ。従って、カーミットは緑色だ。 形式的記述 (1) によれば、この主張の中の論理的でない語句(カエル、緑色、カーミット)を一様に置換しても結論は前提の論理的帰結のままであり、前提が真で結論が偽とならない。例として以下のようなものがある。 全ての高層ビルは高い。エンパイア・ステート・ビルは高層ビルである。従って、エンパイア・ステート・ビルは高い。 全ての長方形は平行四辺形である。全ての正方形は長方形である。従って、正方形は平行四辺形である。 全ての物体には質量がある。コーヒーテーブルは物体である。従って、コーヒーテーブルには質量がある。 全ての鳥には羽毛がある。ペンギンは鳥である。従って、ペンギンには羽毛がある。 この形式の主張はいくらでも作れるが、前提が真で結論が偽となるような例は出てこない。つまり、この主張はその論理的形式が本質的に演繹的妥当性を持つのであり、その特徴を以下のようなテンプレートとして抽出できる(ここで、F、G、a は意味のないプレースホルダーである)。 全ての F は G である。a は F である。従って、a は G である。 形式的記述 (2) も同じことを別の言い方(翻訳)をしているだけである。例えば、「カエル」を「配管工」、「緑色」を「内気」、「カーミット」を「マドンナ (歌手)」に翻訳してみよう。すると、前提が偽となり(全ての配管工が内気ではないし、マドンナは配管工ではない)、結論も偽となる(マドンナは内気ではない)。ほかにも様々な翻訳が考えられるが、前提が真で結論が偽となるような翻訳は見つからない。
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形式的記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 01:04 UTC 版)
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形式的記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/25 00:57 UTC 版)
条件1:集合的意思決定関数は、選好の組のそれぞれに対して一意な勝者を与える(決着性 [resolute]、定義域の非限定性)。 条件2:集合的意思決定関数は、どの投票者も等しく取り扱う(匿名性)。 条件3:集合的意思決定関数は、選択肢それぞれへの選好が逆転すると集団の選好も逆転するという意味で、両方の帰結を等しく取り扱う(中立性)。 条件4:集合的意思決定が0または1で、1人の投票者が票を -1 から 0 または 1 に、あるいは 0 から 1 に上げるならば、集合的意思決定は 1 になる(正応答性)。 定理:投票者が奇数人の場合の集合的意思決定関数が、条件1から4をみたすことは、それが単純多数決ルールであることと同値である。
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