幼少期の負けず嫌い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:55 UTC 版)
負けず嫌いな性格で、幼い頃は負けるたびに号泣して周囲の目を惹いた。将棋教室の文本氏によると、子供の頃は対局で負けるとシクシクとよく泣いていたが、ひとしきり泣いたら負けを引きずることなく笑顔に戻る子だった。普段から泣き虫だったわけではなく、藤井が泣くのはいつも将棋で負けた時だったという。また、文本氏によると、藤井は子供ながらに当時から記憶力、集中力、思考力に秀でており、将棋の定跡を次々に覚え、詰将棋を解くのもすごく速かった。加えて文本氏は、藤井がもう一つ人より抜きんでていたのは負けん気の強さとしている。「負けん気の強さがずば抜けていたからこそ負けた時の悔しさをバネにして、その後将棋の腕を磨いて強くなったのでしょう」と評している。 小学2年の頃、2010年の将棋の日イベントで憧憬を抱いていた谷川浩司に、二枚落ちで指導対局を受けた。谷川の玉が入玉模様となり、谷川の勝勢となったため、谷川は引き分けを提案した。すると藤井は猛烈に泣き始めて将棋盤から離れなくなってしまい、居合わせた(小学4年生のときに藤井の師匠となる)杉本昌隆が対応したが、最終的には母親が抱き抱えてその場から引き離した。杉本によれば対局で敗れると同様の光景が繰り返され、「尋常ではない勝負への執着」に驚いたと述べている。8年後の2018年、既にプロ七段になっていた藤井は、この時の心境について「子ども心にまだ勝てるチャンスがあると思っていたのか、泣きだしてしまった。悔しいという気持ちをうまくコントロールできなかった。」と語っている。プロになってからは谷川と2019年9月1日の王将戦2次予選決勝で初めて対局し、57手で勝利した。
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